1976年リリース。


一般的にトミー・ボーリンってどんなイメージなんでしょうか?

『ディープ・パープルをダメにしたギタリスト』?

『ヤク中』?

『ヘタクソ』?

そもそも、トミー自体を知らない方も多いでしょうね。


俺だって特別詳しいわけではありません。

何せこのアルバムが出た時まだ4才ですし、トミーをこの目で見た事もありません。


後追いの俺が彼を知ったのは第4期のディープ・パープルであり、そのテクニシャンっぷりに舌を巻いたのはビリー・コブハムのアルバムであり、SSWとして息を飲んだのは本盤の2曲目『sweet burgundy』を聴いた時です。


この曲、聴いた瞬間に好きになりました。

トミーのストラトの繊細なトーン、
憂いのあるボーカル、
そして、味わい深い歌詞。





sweet burgundy
(Tommy bolin)

少しばかり冬が早くやって来ると
僕等はまた気ごころの知れた友達同士さ
過去ばかり振り返ってしまう愚か者だけど
僕はそんな方法でこれまでいろんなことを学んできた

夜になると暖炉の脇に腰を降ろして
曇りガラス越しに通りを見下ろす
そこには途方にくれた寄る辺のない人達
行く当てのない浮浪者たちが沢山さまよっている

甘いワインをもう一杯注いでくれ
多分僕の苦しみを和らげてくれるだろうから
バーガンディ、君が唯一の友達さ
スィート・バーガンディ

窓の外には
耳の聞こえない人達や目の見えない人達がいて
彼等は考え込んで、取り残されてしまう
思えばこの人生、いつも孤独だった
僕は深く椅子に腰掛け
自分の魂までは売り渡さなかったと思いに耽る




この詞はトミーが人生を振り返り、まるで自分の近い死を悟っていたかのように思えてなりません。

1976年12月14日、ツアー先でオーバードースで他界してしまいます。


一度は見たかったですね。