1990年リリース。


『オペレーションマインドクライム』を傑作だなんて思っていない俺にとって、現時点では本盤こそが彼等の最高傑作だと思っています。


『コンセプトアルバム』と呼ばれた『オペレーション~』ですが、そのベースは意外なまでに陳腐なストーリーであり、曲の出来は良かったもののギッシリと詰め込まれたような音は、聴き進めると息苦しさすら感じてしまう。


本盤は風通しが良くなったプロデュースが曲の良さやジェフ・テイトの歌の巧さを浮かび上がらせている点が素晴らしい。


変にコンセプトに縛られずに曲を集めた結果、自然と『人間関係』を主体とした曲の集まりとなり、結果それはそれで立派なコンセプトアルバムになっているのも面白いですね。



アルバム全体の静と動の対比が美しいが、お気に入りは歌詞が素晴らし過ぎる②、



効果音がシアトルの夕暮れを滲ませる④、フロイドの『SHOW MUST GO ON』のメロディーを発展させたような⑧、歌詞が余韻を残す⑪あたりです。