出口汪ブログ「一日生きることは、一日進歩することでありたい。」by Ameba -7ページ目

川嶋朗「健康法で死なないための42のカルテ」

水王舎の一般書参入第二弾は、川嶋朗「健康法でしなないための42のカルテ」です。
 私にはどうしても出したい本、世の中に必要だと考える本があるのですが、本書はまさにそうした本と言えるのです。
 川嶋先生はすでにベストセラーも出している、日本を代表する統合医療の先生です。
 統合医療とは、西洋医療を否定するわけではなく、その限界をも認めた上で、それを東洋医療で補っていこうという考え方で、すでにヨーロッパでは盛んになっているものです。
 日本では、様々な利権が絡んでいるせいか、統合医療はかなり遅れているのが現状です。

 今、健康本ブームで、「がんはほっておけばいい」とか、「糖質は悪」だとか、「一日一食」だとか、様々な健康本が次々とベストセラーになっているのですが、素朴な疑問として、こうした健康本を信じて本当に大丈夫なのかと思ってしまいます。
 そこで、川嶋先生にタブーを廃して、これらはすべて医学的にどうなのか、検証して下さいとお願いしました。
 まさに様々な健康本をぶった切って下さいました。
 私が読んでいても、面白くて仕方ありません。

 誤解されそうなのですが、本書は健康本の批判本ではありません。どの本でも何らかの根拠はあるはずですし、その方法が合う人、合わない人もいるはずです。
 万能な方法など、どこにもあるはずがありません。
 ところが、健康本は「売る」ために、どうしても強弁しがちです。
 そこで、それぞれの健康法に対する客観的な情報を、整理した上で提示する必要があるのです。
 本書はまさにそれで、そのことによって、患者のリテラシーを上げることが、真の目的なのです。
 自分の健康は自分で守るしかありませんものね。