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  死にたいと言うALS患者を安楽死させ、礼金を受け取った医師が逮捕されましたね。

 

  生き物は、 本能では生きたい、 と思うはず、 と私は強く信じています。

 

  それは自分がそうだったから。

 

 

  私は21年前、息子が事故の後遺症で寝たきり、植物人間です、と言われてからしばらくは、息子と心中する事ばかり考えていました。

 

  電車に飛び込む、ビルの最上階から飛び降りる、首吊を吊る、リアルに、そして本気で、死ぬ方法を考えました。

 

  でも、心中することで多くの人に迷惑をかけてしまう事に気づき、行動に移せない日が続きました。

 

  食べ物なんて喉を通らないし、もう食べなくて良いと思っている、でも、それでも目の前に食べ物を置かれ、

 

  食べなさいと言われると、何故か、食べるんですよ。

 

  本能なんだな、と、思いました。

 

 

 

  息子のとこについても、こんなに不自由な体になってしまったのだから、生きてるより死んだ方が幸せだったのでは?

 

  と言われた事があります。本人も不自由で辛いし、家族も負担が多い、と。

 

 

  でも、死ねなかった私たちは、どうしたら良いかわからない状況の中でも、

 

  生きているのだから、生きていくしかない、

 

  と、本能のままに日々を暮らして来ました。

 

  あれから、21年……

 

  これで良かったのだ、と心から思います。

 

 

 

  ALS患者さんが、周りや家族への気遣いや迷惑を考えて、死にたいと言う場合もあるとはいえ、

 

  やはり現実 死に直面した場合、どんな事をしても生き延びたい!と言うのが生き物本来の本音本能だと、私は思うのです。

 

  少しでも長く生き延びたい、という生き物としての本能を、

 

  どんな立場の人であっても阻止してはいけない、というのが、今の私の考えです。

 

 

 

  あの時心中しなくて良かった。息子も生きていてくれて良かったのです。

 

  最近の息子の表情を見れば、ちゃんと私や家族と対話をしてくれているのを実感出来ます。

 

  どんな体になっても、生きていれば、ちゃんと家族や周囲の人達と繋がって行ける、と身をもって感じています。

 

  生き物として産まれたからには、

 

  「今を生きる」

 

  を全うするのみ!