夏と秋の変わり目に 年に一度「健康」って言葉を気にする日がある
それが 昨日の事だ
手首まで入ってる刺青を気にしながら
会社の人間に気付かれない様に
どれだけ 彼ら彼女らが気配りをしてくれるか
気にする日でもある
実際は10年近くも勤めている会社にバレない訳はなく
見知らぬ人への気配りな訳だったりと
モラルってやつで
今年は結果がわかる前から 体は変調をきたしていた
聴覚 心電図 異常の連続
案外ガッカリするものだった
憂鬱の中
レントゲン車に移動すれば
女が待っていた
これは明らかにレントゲン技師の女が待っていた設定だった
彼女は笑いながら言う
「目が合いますね。」
けれど俺との目ではなく 背中の刺青がそう言わしてるだけな訳だが
別れのタイミングでお互い微笑む会う
五分弱の時間 天使は舞い降りる
