……まだ10代だろうか?



渋谷になら、どこにでも居そうな普通のファッションの少女がそこに居た。



ただ、普通と違っていたのは。


その少女は、とてつもなく美しかった。



「あぁぁ……ぼくで……よろしければ……」



そんな間抜けな亮二の返事に、少女はクスッと笑った。



何かに突き動かされるように、亮二は歩き出す。



赤い傘を差し出すようにして、小走りに少女が続いた。



「ねぇ、ちょっと待ってよぅ!」



少女は捕まえるように、亮二の右腕にぶら下がった。



うわっ!



亮二は少女のそんな行動に、動揺していた。



この娘は、いったい何者なんだろう?



どうして、俺に……?



想像も出来ない幸運が訪れると、人間は何か裏があると勘ぐるものだ。



そのときの亮二は、まさにそんな心境だった。