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俺は、詩子の美しさに目を奪われていた。



一度逢ったとき……いや、見掛けたときは……。


泣き顔だったもんな……。



しかも、あんなに泣きじゃくっていたし……。



「あぁ……詩子、ちゃん?」



俺は落ち着いたフリをして、ニッコリと詩子に微笑みかける。



「詩子、でいいよ、創さん!」



そう言って、詩子はニッコリと笑った。



うわっ……マジでかわいいな……。



俺は想像していたのとは違う詩子の姿に、正直面食らっていた。



泣いていたのを見たから、ということもある。


だから俺は、勝手に詩子の性格を想像していた。



きっと、大人しくて……どちらかというと暗い感じの子なんだろうな、と。



「ねぇ、創さん! とりあえず、呑みに行かない?」


「あぁ……そのつもりだよ……どこ行きたいの?」


「うん! 創さんの知ってるところ! どんなところに連れてってくれるの?」



ニコニコと笑う詩子に、俺は戸惑っていた。


何か、俺が思っていた詩子とはマジで違うな……。



でも、まぁいいか……元気そうだし。


良かった……元気そうで……。



俺は、何故かホッとしていた。



詩子に、なぜ花束を持って泣いていたのか?


その理由を訊くというのは……実は、言い訳だったのかもしれない。



そんなことは、本当はどうでも良かったんだ。


俺は詩子を励ましたかったんだ、きっと……。



ニコニコ笑う詩子を見ながら、俺はそんなことを考えていた。