ここからはネタバレですから…よろしくお願いしますね。
わたし、はじめの「母さん、母さん!」と呼ぶ声が素敵すぎて魂を持っていかれました。
あんなにママっ子な、甘えん坊な声があるかしら?と思わせる子供っぽい呼び方!案の定お母さんは、いい年して…と半ば呆れてましたけど、本当に可愛い息子なんだな、と冒頭に感じさせてくれました。
投下の瞬間の描写については、いま思い出しても「息を飲む」としか言えないです。まばたきも出来ませんでした。
持参したタオル、くじゃぐじゃ(笑
親戚に、当時被爆している人たちがたくさんいたのですが、私がその人たちを知っているということは彼らが長生きした人たちだということ。それに対して爆心地にいた人たちのことは想像もつかないわけで。それをあのインク瓶ひとつであそこまで衝撃的に映像化できるというのはものすごいことだな、と(こんなことを考えたのは帰宅してからですが)思いました。
ちなみに、2度目は母と一緒に見に行ったのですが…母もあのインク瓶には衝撃を受けていました。戦後、そこらへんの空き地をひっくり返すとぐにゃぐにゃに溶けたガラス瓶があちこちから出てきて、それをみんなで並べて遊んだりしていたんですって。
町子と伸子が、その3年間必死で毎日を生きてきたであろうこと、その間に本当の母娘のように築かれた関係性。
町子の学校での話や復員局に行った時の気持ちを伸子に話すところなど、日々支え合って生きてきたんだなぁというのが伝わって来て…だからこそ伸子が町子の幸せを願う気持ち、でも最後に町子が帰ったあとには奥底にある本音を漏らしてしまう、その母の気持ちがなんとも切なくて。
浩二はほんとうによく喋ってよく笑うかわいい息子として帰ってきてましたね。予告で見ていた以上にイキイキしていて(笑
ハタキの場面では会場のおばあちゃま方からも笑いが起きていました。何人のサユリストを射抜いたのかは分かりませんが、あの様子だと結構気に入られたんじゃないですかねーーーかずなりさん(笑
山田監督がおっしゃっていた通りユーモアのあるあったかいシーンが多くて、それがあるからこそ、戦争は運命ではない、不可避だと思ってはいけないのだ、と、強い思いが伝わってきました。
マチコガネ!の所…ちょっと笑ってしまいました。先に聞いてなければ笑う所じゃなかったのに(笑
指揮者のシーンは、ディズニーのファンタジアでしたね。うちの母は戦後に学校でファンタジアを観て、アメリカってすごい!と本気で思ったそうです。
劇中でも浩二が言ってましたね。まさにあの通りだそうです。
それと、細かいところなんですが、伸子がお産に出かけるシーン。駆け込んで来た男の子と一緒に出かけていく時、伸子は浩二のことを振り返りもせずなにも言わずに急いで出かけてしまうんですよね。それを見送る浩二の切り離された感がすごくて。生きてないってそういうことなのかなって。
新しい命が生まれる場所へ出かけていく仕事を生業として必死で生きている伸子。男の子に変顔をして笑わせつつもただその場に置いて行かれる浩二。帰宅してからも、あのシーンの浩二のさみしさが何度も思い出されました。
最後は、もうボロ泣きでしたので細かいところはちょっとあれですけど(笑
一旦帰りかけた浩二が再び母さん母さんと呼び起こすところ、伸子がちょっとうるさげにしている感じが、冒頭のシーンに戻ったような雰囲気がして素敵でした。
毎日来てよと懇願する伸子は悲しくて見ていられませんでしたけど、素晴らしかったです。
どこをとっても、いい作品でよかったな、って。にのちゃんがこの作品に出られて本当に良かったと思います。
カワイイにのちゃんをただ愛でたい!という動機で観に行ってくれる若い人が多ければ多いほど、この映画の役目が果たされていく気がします。
3学期が始まったら、また行っちゃおうかなー、なんて思ってます