今日の新聞の1面コラム[天声人語]に、
「オリンピックが嫌いだ」。翻訳家の岸本佐和子さんが、随筆集に・・・、「朝から晩までオリンピックオリンピックとそのことばかりになるから嫌いだ」。・・・「メダルの数に固執するから嫌いだ」とも、書いているそうだ。
私も実は、オリンピックが嫌いだ。スポーツは全般に好きなので、日頃テレビでは、くだらないバラエティーに占領された番組から逃れていろいろスポーツ番組を見ることが多い。しかし、どうも日本人は、オリンピック信仰が強すぎる気がしてうんざりする。
各競技の選手には大いに敬意を表するが、所詮スポーツの大きな大会の一つではないか。
余りにも特別視しすぎている。持ち上げすぎている。
4年に1回だから、この話題に沸くのも分からなくもないが、オリンピックが人生の最大の目標だとか生きがいだとか、大げさする。 確かにそれぞれのスポーツに励む選手にとり、大きな目標ではあろうが、しかし、それで人生が決まるとか人間の評価が定まってしまうはずはない。むしろ選手自身の将来への視点を狭めてしまうような指導は大いには疑問がある。選手は10代や20代、もっとおおらかに人生を見つめてみてはどうだろう。
オリンピックにこだわりすぎるこの空気は、きっと、長年にわたる日本人のオリンピックに対する特別な思い込みや視点の狭量さが原因なのだろう。
また、マスコミのいつものお祭り騒ぎする報道姿勢、商業主義も一因。
海外でも、オリンピック熱は大きいようだが、私の知るかぎり、海外の友人知人はもう少し淡々と穏かな期待感でオリンピックを楽しんでいるように思う。
報じなけれなならない情報や事実は、国内国外で毎日世界中で数多く発生している。
私としては、できるだけ多くの様々な領域からの情報を知りたい、感動を得たいと考えているのだが、「あまのじゃく」なのだろうか。