薙ぎ払い、撃ち倒し、突きまくる。胸、首、眉間、引く手も見せぬほどの槍捌き。豪雨の如き千本突きが、はたまた竜巻も呼ぶかと思わせる風車払いが、中途半端に出されたバージュラの指揮命令に弓を取りに戻るか踏み留まるかと惑う兵達を寸毫の容赦なく屠って行く。血しぶきが上がり、ある者は胸板を貫かれ仰向けにひっくり返り又ある者は頭蓋を叩き潰されて前のめりに倒れ、さもなければ横ざまに弾き倒されて転がりながら息絶え、又或いは宙を舞った後に地に叩きつけられ血を吐く、惨又惨、目も当てられぬ修羅の場である。 一返し、二返し、三度ハンベエが馬の首を返した時には襲い来たった者達は驚きおののいた事には早や六人を残すのみとなっていた。残った者達は虚ろに馬上の男を見詰めながら、これは悪夢か幻か、如何なる天魔の所業かと、飛んで逃げたい心持ちなれど撤退命令がまだ来ない。逃げれるに逃げれず右往左往とする間に、"少し集中力に欠ける月掛だからであろうか 我們知道上班族女性要進行八個小時的辦公 俺とエートの部屋が近いので"哀れハンベエの槍の露、一人残らず討ち果たされた。.トッポイところも有るけれど、命の取り合いの最中に敵に反撃の余裕を与えてやるようなお人好しなハンベエじゃあない。寧ろ闘いとなれば我が身を庇う事など忘れて敵のど真ん中に突っ込む気性。再び鐙を揺らして、猛然と街道に出て来た襲撃者達に襲い掛かった。が、悪い事に突風のようにハンベエが襲撃者達を薙ぎ倒し馬を返して骸の数など目算している丁度その時に最初の襲撃者達に遅れて街道に飛び出して来たところであった潰滅、全滅、百人はいた筈のツワモノどもが何する時も有らぬ間に今は還らぬ野の骸である。何なんだ、貴様は。」ブルブルと全身を打ち震わせながらバージュラが林からようやく出て来た。初めから愛想の良さそうな人相風体ではなかったが、配下が全て消滅したという信ずべからかざる状況に顔色は黒ずみ、目は憎悪と絶望と狂気に彩られている。「何なんだ。って、何だそりゃ。俺をハンベエと知って襲って来たんだろうが、イカれてんのかテメエは。」ハンベエは無愛想の上に不機嫌をひっ被せた面付きで最後に現れた男を見下ろしたが、言葉を投げつけるや馬を寄せて槍で殴り掛かった まだ何か言おうとしていたらしいバージュラはいきなりに叩き付けて来られたハンベエの槍を反射的に身を転がしてからくも躱した。それから、立ち上がって素早く剣を抜いて構え、「卑怯者め、我は十二神将が一人バージュラ、馬から降りて尋常に立ち合えっ。」と喚いた。「卑怯だと、百人で一人に襲い掛かって来た連中の元締めが笑わせやがる。寝言は寝てから言いやがれ、それに偉そうに名乗ったって意味ねえぜ。テメエはここで死ぬんだからよ。」 ハンベエが吠え返した。全くどっちが悪人か分からないようなハンベエのセリフである。いいや、どっちも殺し合いの好きな悪党なのだろう。今二人の距離は十三歩、馬を跳ばせば一息であるが、ハンベエは槍を右手の脇にかいこむように穂先をバージュラに向けたまま相手の目の動きを見ていた。バージュラは諸刃の剣を平正眼に構え、大股開きに地を踏みしめて馬上のハンベエをくわっとばかりに眦を裂いて睨み据えている。そよそよと髪を撫でる風が奇妙に生暖かい。.一足、二足、五歩下がってバージュラはやにわに剣を地に突き立てた。