これもまた10年近く前の本になります。


連載していた雑誌から「記憶の技法」が単行本として出ると知った時は急いで書店に向かいました。


短編集になっていまして、「記憶の技法」以外の名作も収録されています。


「記憶の技法」の主人公の女の子は時々記憶がなくなります。さっき食べた物さえ忘れてしまうぐらいです。そんな日常の悩みを抱える中、修学旅行が海外のため、パスポートを取るために戸籍謄本を取得します。そこには見たこともない法律の条項が書いてあり…?とここから物語は進んでいきます。


この物語ですが、おそらく実際にあった事件がモチーフになっていると思われます。


時折記憶が欠落する自分。「自分が知らない自分がいる恐怖」を決して過剰な演出ではなく、淡々と描いています。それゆえにストレートに突き刺さります。


他にも、突然いなくなった恋人を数珠繋ぎで探していき、最終的に判明した恋人の正体は?といった短編も収録されています。


ふとした時に読み返したくなる、そんな記憶に残る物語が詰まっています。


秋の夜長にいかがでしょうか🍁



oshiのおすすめROOM


にほんブログ村 漫画ブログへ
にほんブログ村 漫画ブログ おすすめ漫画へ