会社付近をブラブラ歩く。
様々なレッグウェアに足を包んだ
美しい女性たちが
「我が足を見よ」的な顔して
カッポカッポとハイヒールを鳴らし
闊歩してゆく。
そんななか。
なかなかファニーな女性を見つけた。
ショートボブの黒髪に
大きなアラレちゃん眼鏡。
いかにもドMっぽい顔。
春色のトップスにデニムの短パン。
「いつもは大人しい女の子だけど
今日はがんばってみました!」
若干の「無理してます感」が
ビシバシ漂ってくる子だった。
何故俺がその子に
目を留めたのか。
それは、その女の子が
辛子色のカラータイツを履いていて
いい感じなムッチムチ具合だったからだ。
いつもはそんな派手な色のタイツ
絶対履きそうにない子なのに。
どうしてそんなに頑張って
辛子色のタイツなんて
履いちゃってるんだろう?
めちゃくちゃ気になった。
話しかけて、足触って
「ねぇ、なんで今日は
こんなタイツ履いてるの?
久しぶりの合コンだから?
それとも、罰ゲーム?
まさか、俺の気を引くため?
なんで? ねぇ、なんで?」
そう聞きたかった。
いや、泣き顔になるぐらいまで、
大人しそうな彼女を
問い詰めたかった。
でも、実際にそんなことしたら
警察さんがやってきて逮捕され
しばらく冷や飯食う羽目になる。
そんなのはゴメンだ、
世に咲くタイツ&パンスト足を
見られなくなるなんてゴメンだ。
俺は唇をぐっと噛み締め、
歩き去っていく辛子色した足を
ただ黙って見送った。
バイバイ、辛子色。