急いで家に帰りひーちゃんの顔を見たら泣きそうになった私。
お義母さんに‘少し顔色悪いみたいだけど大丈夫?’なんて心配された。
とにかく落ち着いて…
自分に言い聞かせたの。
〈ママぁ?〉
両手をあげて抱っこを求めるひーちゃん。
「ごめんね、ひーちゃん…」
そう言ってギュッと抱きしめた。
別に何かがはっきりとバレたわけじゃない。
彼女もあれが潤くんだなんて確信をもっているわけじゃないし…あんなの、大した証拠にはならない。
彼女の目的は何?
亮ちゃんとどうにかなりたいだけ?
私を使って?
それだけ?
考えれば考える程わけがわからない。
キッチンでひーちゃんの食事の支度をしながら、頭の中でぐるぐると考えを巡らせて…
「痛っ!」
調理に集中できていなかったからだろう。
包丁で自分の指を少し切ってしまった。
ほんの少しだけだけど、この小さな切り傷がジンジンと痛んだの。
慌てて貼った絆創膏に赤い血が滲む。
はぁ…
ため息がこぼれた。
目の前のひーちゃんはこんなにも無邪気で笑顔なのに…私がこんなんじゃダメだよね。
とにかく亮ちゃんに電話…
潤くんにも…
「もしもし?亮ちゃん?」
「もしもし?潤くん?」
テンパってどう説明したのか覚えていないけど…二人とも大丈夫だからって言ってくれた。
こんな時、途端にオロオロしてしまう私がいる。
弱い自分。
大した証拠でもないし、具体的に何かをされたわけではないから、しばらくはひーちゃんを外に連れ出すのは控えて様子をみることになった。
もちろん美紗さんにも話をした。
これは私だけの問題なのかな?
万が一ってこともあるし、美紗さんも誰かに見られないように警戒してって伝えた。
潤くんとの外出もしばらくはできない。
って言うか、落ち着いたらまたちゃんとデートできるよね?
これで全部が壊れるなんてこと…無いよね?
『ひいろのこともあるし、警戒するのはもちろんだけど、彩がちゃんと笑ってないと意味ないからさ。そんな心配すんなって。大丈夫だから。』
潤くんが優しく頭を撫でてくれた。
強張った私の顔にそっと手を添えて…
『大丈夫…ね?』
って…
潤くんの大丈夫が一番落ち着く。
万が一世間に知られたら、大丈夫だなんて言ってはいられないけれど…
潤くんが大丈夫って言ってくれたから…大丈夫な気がした。
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23話に珍しくコメ返いたしました。
たいしたコメ返ではないんですが…(^_^;)
怖い女後輩ちゃん、この先どんな展開にしましょうか?
ご意見いただけたら嬉しいです。
皆様、いつもコメントありがとうございますm(__)m


