鵜飼 匡介(うかい きょうすけ)、椎名 朝陽(しいな あさひ)、染谷 悠(そめや ゆう)、みんな俺の友人でありいつも集まる仲間だ。あいつらも彰人ほどではないが、セレブの一員だったりする。類は友を呼ぶと、自然にそういう人間が集まってくるがもうかれこれ10年以上の付き合いになるのか。歳をとるのなんてあっという間だな…などとしみじみ感じながらあいつらの方へと歩いていると、俺に真っ先に気付いた一番年下の朝陽が声をかけて来た。俺たちの名前を君づけで呼ぶのも彼の特徴だ。
「あー!カイ君、遅かったね。僕たちもう先に飲んじゃってるよー!」
「あぁ、コレの前に編集者との打ち合わせが入っちまってさ、長引いて遅くなった。悪いな」
「相変わらず売れっ子作家先生は大忙しだな」
これは大学時代からの悪友である匡介。大学では遊んでばっかりいて勉強なんてしている様子がこれっぽっちも無かったっていうくせに、医師免許試験をあっさりパスした秀才な(本人いわく)心臓外科医。
「何言ってんだよ。匡介だってお前の手術待ちの患者が世界中にいるんだろ?」
「ははっ、俺の手術はギャンブルだよ。イチカバチかの手術なのに大金払ってでもやって欲しいっていう人間が絶えないんだ。心臓の手術だぜ、細い神経一本でも切っちまったら負けさ」
「僕わかってるよー!匡君ってそうは言ってるけど実はそれって照れ隠しなんだよねー(笑)患者さん達には信頼も厚いのに、なんでそんな風に言っちゃうかなぁ…」
「う、うるさいぞ、朝陽!1番年下のくせに生意気な!」
「へーんだ!1番年下だって匡君よりも大人だもん」
「なんだと!」
「ハイハイ、そこまでね。お前ら2人ともお子ちゃまだよ」
「「カイ(君)!」」
その後もギャアギャアと騒ぎ立てている2人を放っておき、俺は今まで黙って俺たちのやりとりを見ていた1番年上の悠に話しかけた。
「よぉ、悠さん。久しぶりじゃない?」
「あぁ、翔琉。お前と会うのもこの前うちの店に来てくれた時以来か」
「あれは1ヶ月位前だったっけ?担当編集者が1年先まで予約がとれないってがこぼしてたな…。悠さん、働きすぎじゃないの?」
「嬉しい悲鳴さ。翔琉だったらいつでも来てくれていいんだぞ」
「じゃ、お言葉に甘えて美味い食事がしたくなったら電話するわ」
「了解」
ははっ、と悠は笑うとおもむろに翔琉に向き直り、
「そうそう、お前今度新しいドラマの脚本書くんだって?」
「それ、来年の夏クールのヤツな。俺、あんまり公共の電波系は好きじゃないんだがな…」
「えー、どうして?僕今からすっごく楽しみにしてるんだけどー」
いつの間にか言い合いをやめていた朝陽と匡介がこちらの話に乗ってきた。
