「サクラサク」


sakura



春になっても、オレの憂鬱は相変わらずだった。




サクラの花を見に行くと、もう手遅れな事に気づいた。


夜の闇色の中で見るサクラは犯罪的な美しさで狂気

を色彩というシグナルに変化させ視覚へ投射する。

意図的に、まるで意志を持みたいな悪意。


思考回路を狂わせる。


オレは考えた末、あの女にも見せてあげる事にした。




「AKIRA」で有名なマンガ家の大友克浩の作品。



冷戦構造の最中、ソビエト連邦と中国の戦争が始まったという奇妙にリアルな想定の物語。

平和ボケにボケまくった一握りの日本人がその戦争に巻き込まれていく。


平和ボケといわれる危機意識が欠如した国。


僕たちだってたまには戦争したいんだ!というブラックユーモアなメッセージで皮肉をこめて描かれる。

戦争なんて日本人にとってはファンタジーと同じ想像すら出来ないフィクション。


核戦争は起きなかったし、悪の帝國、ソ連は滅びた!

平和で夢のような21世紀がもうすぐやってくる!

ワケは無かった!!


現実の21世紀、子供の頃にマンガで見たような甘っちょろい世界は実現しなかった。

ドラえもんもケンシロウもいない乾燥した世界。



現実は悲しいほどに残酷な戦争で幕開けした。



世界平和という理想は実現不可能な事は誰の目にも明らか。


インターネットという発明はテレビや新聞が作り続けた幻を壊し始めた。

バブル経済、日米安保、平和憲法、全ては日本を「平和ボケ」に陥れる装置。

湾岸戦争もユーゴ空爆もスルーした恐るべき無関心さは悟りの境地。


教えてくれたのは「悪の枢軸」と呼ばれた隣国、北朝鮮のミサイル連射!

弾道ミサイルという未知なる恐怖がスイッチを入れた。



無関心で無責任な世論を味方に日本は再軍備を開始した。



・・・何のために?



戦争をする為に。



・・・敵は??北朝鮮、中国??



今は序章。

すでに描かれたシナリオ。




我が国の敵となりうるのはアメリカをおいて他に無い。


同盟というのは互いを脅威と認識しあう証。

そこには信頼よりも確かな敵意がある。


約束とは破られるモノ、それは戦いの始まり。


かつて太平洋の覇権を賭け4年間に渡って戦争をした過去は忘れられる事なく

因縁の対決となって再開される。


世界に無関心で民主主義など存在しない国、日本。

英語を話さず、自国製品を愛し、鎖国を続ける文化。

戦争放棄と自衛隊というバカげた嘘。


封印が解かれた時、覚醒する。

60年前と変わらない戦闘民族。

かつて世界を敵にまわして、なお戦い続けたカミカゼは滅んだわけでは無い。


狂気の桜はもう少しで咲き乱れる・・


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