女子大生のささやかな抵抗。 -13ページ目

女子大生のささやかな抵抗。

この生きづらい世の中を何とか生き抜いてやろうと必死な女子大生の日記です。

何てジャズの似合わない街だろう
と思いながら、新宿の街を歩いた。
耳元のイヤホンから流れる
カウント・ベイシーがこんなに
似合わないなんて。

イギリスで車窓から煙突の連なる
赤レンガの建物を眺めながら
(ロンドン郊外のたぶん
労働者階級の住宅地)
ブリティッシュロックを
聞いた時の感激、
ウィーンでシューベルトを
聞いた時の感動、
ローマでレスピーギを聞いた時の
心を打たれるあの感覚。
点と点が繋がるような、
モノクロがカラーになるような、
全てがクリアになって
一気に理解できるような…
音楽と風景がぴったりと合致する
あの感激といったらない。
クラシックのプレイヤーは絶対に
本場に行ってみるべきだと思う。

音楽を作るのが人である限り、
その人がこれまでに触れた
全てのものが音楽に反映される。
だからこそ、人と同じように
音楽も十曲十色なのだ。

…本来は。
音楽と街の関係で言うなら、
東京は最近ではAKBに代表される
J-POPの街ということになる。
巨大スクリーンのアイドルのCMが
似合うエコノミックアニマルの巣窟、
東京。
どこに行っても同じコンビニ、
チェーン店、ファストフード店
ばかりの東京の街並みは、
同じ制服を着て同じメロディを歌い
同じ振り付けを踊るアイドルそのもの
じゃないか。
街が個性を失っているから、
音楽も個性を失っている。
つまりは、そこに住む人が
個性を失っているということ。
日本中の景色が似ていくのと、
方言や地域の伝統が失われていくのは、
歩みを同じくして進んだのだろう。

東京の真ん中でジャズを聞きながら、
ウディ・アレンが東京で映画を
撮ることはないだろうと思った。

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