春はどこか心淋しい

別れの時期
旅立ちのとき

そんな場面に出会うたび

会えなくなった人達を
思い出す

逢いたくなる


春の心地良さ
寒い冬を超え
身体が起き出す
心が動き出す

そんな時に
あなたは
何を感じ
何を思い
消えていったの

あなたが生きていた証
年々薄れていく

居なくても
流れていく日常

それでも私は
あなたを忘れない
私の中に確かにいる


日々の出会いを
一つ一つ大切に

例えば明日
私の命が消えたとしても

今日を大切に
一つ一つ丁寧に生きていれば

心残りは小さくなるだろう

いま人間としてここに生きている
その意味はきっと
最後の時に分かるであろう

それを教えてくれたのは
兄よ、父よ、祖母よ
会えなくなった人達よ
あなた達のお陰です

ありがとう

いつも側にいてくれて
ありがとう
一緒にいると
ただただ
安心感
抱擁感

何かしたいわけじゃなく
ただ幸せに浸っていたいだけ

何もしない時間を
重ねていたいだけ

だからかな
怖いのは

現実から逃げてしまいたくなる
弱い自分がむき出しになり
仮面が剥がされそうで

いっそのこと
剥がしてしまいたくなる
全てを委ねてしまいたくなる

その後どうなってしまうのか
自分でも分からないから

幸せな場所は
同時に失うことが
怖くてたまらない

だから幸せから
逃げ出してしまう癖がある

一人でいる静かな日々は
寂しい時には
ふと誰かを憶い出し
微笑ましくも切なくもあり
生きているんだなと感じ
そんなふうに
ステキな出会いがあった人生に
感謝している

いつかまた会えるのかなとか
会ったらありがとうって
笑って言いたいなとか

その時まで
素敵に歳を重ねていたいなって

どうかその時まで

あなたが幸せでいますように
毎日笑っていますように
愛で包まれていますように
願っています
私は変わりたい
愚痴を言うより人を褒める
毎日、ありがとうと言いたい