「私、天然だねってよく言われますぅ♡」

本当に天然な方は、自分が天然だと気づかないし、気づいたとしてもとりたてて気にしません

だからと言って、私も紳士以前に大人ですから、下手な算盤はじいてんじゃねーよ!とは言いません

自分を少しでも可愛く見せようと努力することや、他人に好かれようと媚びる態度も、人として自然な姿だと思います

媚びず退かず省みず

そんな聖帝サウザーみたいな女性よりも余程素敵だと思います♪


ただ、顔面偏差値低めの女性のブリっ子には殺意を覚えるので、やはり見た目ですねと身も蓋もない事を小声で言ってみる


事前のやり取りで、謙虚さと控え目さが印象だった彼女の希望で、お散歩デートの約束をした


「(会った事もないアンタの金で)星付きレストランに行ってみたい!」

「寿司か焼き肉食べたい♪(他人の金で)」


ここぞとばかりに恥ずかし気もなく言ってのける女性に限ってこんな事を言う
「ヤリモクさいてー」
あんたのメシモクもなーーー!!
とは言えない気の小さい私は過去何度と食い逃げにあい、曽根崎警察に被害届を出すが受理されず、幾度となくマクラを涙で濡らしました
そんな世知辛い世の中に、男性を思いやる慈愛に満ちたお散歩デートのお誘いは、私の胸に深く突き刺さりました笑


プロフのトプ画は私の天敵でもあるスノ○で重加工されていましたが、白いフリルブラウスを着た清楚でお淑やかな感じのサブ画に後押しされて、待ち合わせ場所に向かった


レトロなビルが群集する、モダンな雰囲気漂う北浜にある、都市景観の創造が図られた見事な設計のライオン橋
橋の中程にある、中之島公園へ降りる石畳の階段の前で、やや恥ずかしいそうにうつむき、緊張が見て取れる、清楚でお淑やかな女性…ではなくボストロール
頭の中で唐突に流れ出すドラ○エ

のBGM

目に浮かぶコマンド入力画面

 たたかう
 まほう
 どうぐ
▶にげる

しかし常日頃より紳士を標榜する私
紳士たるもの、テムズ川ならぬ堂島川の畔で女性を不快にしてはいけないと思い、早々に立ち去りたい気持ちを飲み込み、劇団四季ばりの演技力で爽やかに挨拶するも、噛み締め過ぎた下唇に血が滲む
見上げれば恨めしい程の快晴

雨など降り出してくれるはずもないので、紳士然と彼女の前足を取り、階段を降りて公園を散策する


「将来の旦那様の為にお料理教室に通ってるの!」

「三つ指ついて出迎えて、お風呂で旦那様の背中を流すのが夢なの!」

ディズ○ープラスでウォーキン○デッドの新作が更新されてないかなと考えながら曖昧な返事を返す私の腕に、不必要なほど当たる彼女の胸
誰もが知ってる話に大袈裟に感心し、全然面白くない話にオーバーリアクションで笑い、そのたびにクリームパンみたいな手で、さり気なくないボディタッチ
脇を締めて谷間を強調し、見せる角度も怠らない

そんな彼女の涙ぐましい努力に心打たれてライ○交換して帰宅


彼女の様な人と結婚する事が、男性にとって幸せなのかな…等と想いを馳せながら携帯をいじってたら、不慮の事故でIDを消してしまいました

本当に意図的に削除した訳ではないです!

残念過ぎて白飯も二杯しか食べれないし、無念で夜しか眠れません!

今頃、別の勇者と戦ってるのかなと思ったりもしなくないアンニュイな午後の私♪