いつも通り午前中の農作業を終え水田の間の道を通り家の方に戻る、今日は少し早めに終わって昼食まではまだ少し時間がある。
そう思うと俺は農作業の道具を小屋に入れ、家の間を通っている道を歩いて広場に向った。
広場では子供達が遊んでいた、相変わらずボールをぶつけ合っている、ボールを手に入れてからはずっとこうしてボールで遊んでいる。
少し前にドッジボールのルールを教えたが、それはあまり楽しくなかったのかドッジボールはあまりやっていない様だ。
考えてみれば子供達の人数は5人、俺を含めても6人しかいない、ドッジボールをするには少し人数が足りない。
広場の入口で立ったまま、中で遊ぶ子供達の様子を見ながら考えていると子供達が駆け寄ってきて言った。
「一緒にあそぼー」
「ああ、いいよ」
俺はそう答えると子供達と一緒に広場の中に走って行った、子供達とボールを投げ合って遊ぶ。
村に来て直ぐの頃は子供達と遊びで対等に渡り合うには体力的に辛かったが、今では長時間でもこうして一緒に遊んでいられる。
しばらくの間そうして子供達と一緒にボールで遊んでいると広場の入口の方から呼ぶ声がした。
「ご飯だよー!」
敏子さんだ、俺はしまったと思った、昼食の準備をしていない、慌てて家の方に戻ろうとすると敏子さんに声を掛けられた。
「大丈夫、あんた達の分も作って置いたから」
「あ、ありがとうございます」
俺は足を止めて敏子さんにお礼を言う、子供達も広場の方から走って来る、揃って家の方に向った。
カズキと一緒に村長さんの家に入る、釜戸の方を見ると食事の準備がされていた、俺はそれを持って家の中に入る。
村長さんはもう食事を済ませていた様だ、俺とカズキは座って食事をする、カズキは食べ終わると直ぐに広場へ向った。
俺は食事を済ませると後片付けをする、今日の午後は農作業の予定も無い、午後は子供達と遊んで過ごそう。
そう思って後片付けを済ませると村長さんに向かって言った。
「子供達と遊んできます」
「おーう」
村長さんはこちらを見て応えた、俺は家を出て広場に向う途中で思った、他の大人達も遊びに誘う事は出来ないだろうか。
そうは言っても農作業中の人を誘う事は出来ないだろう、家に居る人だけでもと思い広場に向う道を引き返して家の方に向った。
この村に家は6軒しか無い、どの家に誰が居るかよく分からないので、俺は全部の家を周るつもりで1件目の家に向った。
「ごめんくださーい」
そう言いながら家の扉を開ける、返事は無い、念の為家の中の奥の方を見てみたが誰も居ない、農作業に出かけているのだろう。
そう思って扉を閉めると次の家に向う。
「ごめんくださーい」
同じ様にして次の家に入る。
「はーい」
返事があった、家の奥から出て来たのは明子さんだ。
明子さんは俺を見ると少し驚いた様にして言った。
「あら? どうしたの?」
「あ、よかったら子供達と一緒に遊んでくれないかなと思って」
俺がそう言うと明子さんは少し困った様な顔をして言った。
「んー、ごめんなさいね、食事の準備とかがあるから」
「そうですか、お邪魔しました」
俺はそう言って頭を下げると家を出た、急いで次の家に向う、始めに入った家と同じ様に誰も居なかった。
次の家に向おうと村の中央を通っている道に出ると水田の方から誰かが歩いて来るのが見えた、和夫さんだ。
俺は和夫さんの方に駆け寄って声を掛けた。
「すみません」
「おーう、どしたば?」
「子供達の遊び相手を探してまして、よかったらどうです?」
そう言うと和夫さんは明子さんと同じ様に困った顔をして言った。
「ちょっと体がもたないな、悪いけんども」
「そうですか、分かりました」
そう言って頭を下げると歩いて家の方に戻って行く和夫さんを見送った、俺は次の家へと向う。
そうやって全ての家を回って子供達の遊び相手になってくれる人を探したが返事は皆同じだった。
念の為にと思い、畑、水田の方に向って農作業中の人にも声を掛けてみたがやはり断られた。
しょうがないなと思い俺は広場へ向った、夕食の準備もしなければならない為、あまり子供達と長い時間遊んでいる事は出来ないが、大人達が誰も子供の様子を見ていないと言うのはまずいだろう。
そう思いながら家の間の道を歩いて行き広場に向う、広場の入口に着くと俺はしばらくそこから子供達の様子を見ていた。
子供達は広場の中央でボールを投げ合って遊んでいる、俺に気付くと子供達は手を振りながら言った。
「早くー、一緒に遊ぼ」
俺も手を振ってそれに応えた、広場の中央、子供達の方へ駆け寄って行く、しばらくそうして子供達とボールで遊んだ。
やがて陽が落ち始めてきた、俺は夕食の準備をする為に早めに広場を後にする、子供達はまだしばらく遊んでいる様だ。
広場の入口で一度振り返り子供達の様子を見ると家の間の道を通って村長さんの家に戻って行く。
家に着くと俺は水瓶の前で手を洗い、夕食の準備を始める。
大体準備が終わり後は盛り付けるだけという状況になったがカズキはまだ戻って来てはいなかった。
俺は釜戸の火が消えている事を確認し、広場に向う。
広場に着くと子供達はまだ遊んでいる様だった、俺は広場の入口で手を振りながら子供達に向かって言う。
「おーい! ご飯の準備できたよ」
「はーい」
子供達は返事をしながら駆け寄って来た。
皆揃って家の方へ戻って行く、子供達がそれぞれの家に向かった事を確認すると、俺もカズキと一緒に村長さんの家に入る。
夕食を食器に盛り付けそれを持って家の中に入る、村長さんと自分の分、そしてカズキの分はカズキに持たせた。
「いただきます」
皆揃ってそう言って食事を始める、カズキは食事の間、今日広場であった事、楽しかった事を話していた、俺と村長さんは笑いながらそれを聞いている。
食事を終えると俺は後片付けをする、カズキは部屋の隅に行き、寝そべった状態で紙に何か書いていた。
後片付けを済ませ家の中に戻る、家の奥の方から将棋盤を取り出すと村長さんの前に置いて座った。
俺は駒を並べながら言った。
「皆、忙しいんですかね」
「ん?」
村長さんは不思議そうな顔をして答えた、俺は慌てて言い足す。
「あ、いや、子供達はいつも5人、私を入れても6人で遊んでいるから飽きるんじゃないかなと思って」
村長さんは黙って聞いていた、俺は続けて言う。
「それで今日村の人達を誘ったんですけど皆断られちゃって」
なるほどといった様子で村長さんは頷きながら言った。
「わが言うのもなんかおかしいけれども、皆あれで結構歳取ってるからの、野良仕事もして遊んでってば辛いんだべ」
「農作業きついですからね」
確かにきつい、そう思って俺は答えた、村長さんは言う。
「わし達は子供達と遊んでやれないがら、だいちゃんが居てくれて助かってるよ、ありがとうさん」
「いえ、私自身結構楽しんでますし」
そんな事を話しながら村長さんと将棋を指す、パチン、パチンと駒を指す音が家の中に響いていた。
村長さんとの勝負を終え床に就く、ロウソクを消し、布団の中で明日は子供達と何をして遊ぼうか、そんな事を考えながら眠った。
翌日、朝食を食べ、後片付けを済ませると俺はいつも通り農作業に向う、カズキは朝食を食べ終わって直ぐに広場に向った。
水田の間にある道を通って作りかけの畑に向う、辺りには掘り起こしてそのままの切り株が転がっている。
俺はそれらを1つずつ持ち上げ畑の置くにある森の方へ捨ててゆく、大きい物は転がす様にして運んで行った。
一際大きな切り株を運び終えるとそれに腰を下ろして一息付いた、額から流れる汗を袖で拭い空を見上げる。
陽は殆んど真上まで来ていた、そろそろお昼だろうか、そう思って立ち上がり背伸びをする。
腰を曲げて重い物を運んでいたので腰が痛む、2、3度腰を捻ると俺は滝の方に向って歩いて行った。
滝の前に着くと袖をまくって腕まで滝に突っ込む、冷たくて気持ち良い、そのまま頭も滝に突っ込もうとしたが、このままでは服が濡れてしまいそうだ。
そう思って俺は着ている服を脱ぐと、手拭と一緒に近くの木に掛け滝の中に入る、頭の上から足の先まで冷たい感覚が身を包む。
流石にこのまま長時間入っていると凍えそうだ、そう思って軽く汗を流すと直ぐに滝から出た。
手拭を滝の水で洗って固く絞る、固く絞った手拭で体を拭くと服を着て家の方に向って歩いて行った。
家に戻る途中、他の人達も午前中の農作業を終えたところなのだろう、それぞれの家に戻って行く様子が見えた。
ちょうど家の近くの所ですれ違ったのはシゲさんだ、俺は軽く会釈をすると村長さんの家の方に向った。
家の中には村長さんが座っていた、カズキは居ない、まだ広場で遊んでいるのだろう、俺は釜戸の前に行くと手早く昼食の準備を始める。
昼食の準備を大体終えると俺は広場に向う。
「子供達呼んで来ます」
家の入口近くから覗き込むようにして家の中にいる村長さんに向かって言う、村長さんは手を挙げて応えた。
家の間の道を通り広場に向う、広場の入口に立って広場の中の方を見ると子供達はまだ遊んでいるようだった。
そう思うと俺は農作業の道具を小屋に入れ、家の間を通っている道を歩いて広場に向った。
広場では子供達が遊んでいた、相変わらずボールをぶつけ合っている、ボールを手に入れてからはずっとこうしてボールで遊んでいる。
少し前にドッジボールのルールを教えたが、それはあまり楽しくなかったのかドッジボールはあまりやっていない様だ。
考えてみれば子供達の人数は5人、俺を含めても6人しかいない、ドッジボールをするには少し人数が足りない。
広場の入口で立ったまま、中で遊ぶ子供達の様子を見ながら考えていると子供達が駆け寄ってきて言った。
「一緒にあそぼー」
「ああ、いいよ」
俺はそう答えると子供達と一緒に広場の中に走って行った、子供達とボールを投げ合って遊ぶ。
村に来て直ぐの頃は子供達と遊びで対等に渡り合うには体力的に辛かったが、今では長時間でもこうして一緒に遊んでいられる。
しばらくの間そうして子供達と一緒にボールで遊んでいると広場の入口の方から呼ぶ声がした。
「ご飯だよー!」
敏子さんだ、俺はしまったと思った、昼食の準備をしていない、慌てて家の方に戻ろうとすると敏子さんに声を掛けられた。
「大丈夫、あんた達の分も作って置いたから」
「あ、ありがとうございます」
俺は足を止めて敏子さんにお礼を言う、子供達も広場の方から走って来る、揃って家の方に向った。
カズキと一緒に村長さんの家に入る、釜戸の方を見ると食事の準備がされていた、俺はそれを持って家の中に入る。
村長さんはもう食事を済ませていた様だ、俺とカズキは座って食事をする、カズキは食べ終わると直ぐに広場へ向った。
俺は食事を済ませると後片付けをする、今日の午後は農作業の予定も無い、午後は子供達と遊んで過ごそう。
そう思って後片付けを済ませると村長さんに向かって言った。
「子供達と遊んできます」
「おーう」
村長さんはこちらを見て応えた、俺は家を出て広場に向う途中で思った、他の大人達も遊びに誘う事は出来ないだろうか。
そうは言っても農作業中の人を誘う事は出来ないだろう、家に居る人だけでもと思い広場に向う道を引き返して家の方に向った。
この村に家は6軒しか無い、どの家に誰が居るかよく分からないので、俺は全部の家を周るつもりで1件目の家に向った。
「ごめんくださーい」
そう言いながら家の扉を開ける、返事は無い、念の為家の中の奥の方を見てみたが誰も居ない、農作業に出かけているのだろう。
そう思って扉を閉めると次の家に向う。
「ごめんくださーい」
同じ様にして次の家に入る。
「はーい」
返事があった、家の奥から出て来たのは明子さんだ。
明子さんは俺を見ると少し驚いた様にして言った。
「あら? どうしたの?」
「あ、よかったら子供達と一緒に遊んでくれないかなと思って」
俺がそう言うと明子さんは少し困った様な顔をして言った。
「んー、ごめんなさいね、食事の準備とかがあるから」
「そうですか、お邪魔しました」
俺はそう言って頭を下げると家を出た、急いで次の家に向う、始めに入った家と同じ様に誰も居なかった。
次の家に向おうと村の中央を通っている道に出ると水田の方から誰かが歩いて来るのが見えた、和夫さんだ。
俺は和夫さんの方に駆け寄って声を掛けた。
「すみません」
「おーう、どしたば?」
「子供達の遊び相手を探してまして、よかったらどうです?」
そう言うと和夫さんは明子さんと同じ様に困った顔をして言った。
「ちょっと体がもたないな、悪いけんども」
「そうですか、分かりました」
そう言って頭を下げると歩いて家の方に戻って行く和夫さんを見送った、俺は次の家へと向う。
そうやって全ての家を回って子供達の遊び相手になってくれる人を探したが返事は皆同じだった。
念の為にと思い、畑、水田の方に向って農作業中の人にも声を掛けてみたがやはり断られた。
しょうがないなと思い俺は広場へ向った、夕食の準備もしなければならない為、あまり子供達と長い時間遊んでいる事は出来ないが、大人達が誰も子供の様子を見ていないと言うのはまずいだろう。
そう思いながら家の間の道を歩いて行き広場に向う、広場の入口に着くと俺はしばらくそこから子供達の様子を見ていた。
子供達は広場の中央でボールを投げ合って遊んでいる、俺に気付くと子供達は手を振りながら言った。
「早くー、一緒に遊ぼ」
俺も手を振ってそれに応えた、広場の中央、子供達の方へ駆け寄って行く、しばらくそうして子供達とボールで遊んだ。
やがて陽が落ち始めてきた、俺は夕食の準備をする為に早めに広場を後にする、子供達はまだしばらく遊んでいる様だ。
広場の入口で一度振り返り子供達の様子を見ると家の間の道を通って村長さんの家に戻って行く。
家に着くと俺は水瓶の前で手を洗い、夕食の準備を始める。
大体準備が終わり後は盛り付けるだけという状況になったがカズキはまだ戻って来てはいなかった。
俺は釜戸の火が消えている事を確認し、広場に向う。
広場に着くと子供達はまだ遊んでいる様だった、俺は広場の入口で手を振りながら子供達に向かって言う。
「おーい! ご飯の準備できたよ」
「はーい」
子供達は返事をしながら駆け寄って来た。
皆揃って家の方へ戻って行く、子供達がそれぞれの家に向かった事を確認すると、俺もカズキと一緒に村長さんの家に入る。
夕食を食器に盛り付けそれを持って家の中に入る、村長さんと自分の分、そしてカズキの分はカズキに持たせた。
「いただきます」
皆揃ってそう言って食事を始める、カズキは食事の間、今日広場であった事、楽しかった事を話していた、俺と村長さんは笑いながらそれを聞いている。
食事を終えると俺は後片付けをする、カズキは部屋の隅に行き、寝そべった状態で紙に何か書いていた。
後片付けを済ませ家の中に戻る、家の奥の方から将棋盤を取り出すと村長さんの前に置いて座った。
俺は駒を並べながら言った。
「皆、忙しいんですかね」
「ん?」
村長さんは不思議そうな顔をして答えた、俺は慌てて言い足す。
「あ、いや、子供達はいつも5人、私を入れても6人で遊んでいるから飽きるんじゃないかなと思って」
村長さんは黙って聞いていた、俺は続けて言う。
「それで今日村の人達を誘ったんですけど皆断られちゃって」
なるほどといった様子で村長さんは頷きながら言った。
「わが言うのもなんかおかしいけれども、皆あれで結構歳取ってるからの、野良仕事もして遊んでってば辛いんだべ」
「農作業きついですからね」
確かにきつい、そう思って俺は答えた、村長さんは言う。
「わし達は子供達と遊んでやれないがら、だいちゃんが居てくれて助かってるよ、ありがとうさん」
「いえ、私自身結構楽しんでますし」
そんな事を話しながら村長さんと将棋を指す、パチン、パチンと駒を指す音が家の中に響いていた。
村長さんとの勝負を終え床に就く、ロウソクを消し、布団の中で明日は子供達と何をして遊ぼうか、そんな事を考えながら眠った。
翌日、朝食を食べ、後片付けを済ませると俺はいつも通り農作業に向う、カズキは朝食を食べ終わって直ぐに広場に向った。
水田の間にある道を通って作りかけの畑に向う、辺りには掘り起こしてそのままの切り株が転がっている。
俺はそれらを1つずつ持ち上げ畑の置くにある森の方へ捨ててゆく、大きい物は転がす様にして運んで行った。
一際大きな切り株を運び終えるとそれに腰を下ろして一息付いた、額から流れる汗を袖で拭い空を見上げる。
陽は殆んど真上まで来ていた、そろそろお昼だろうか、そう思って立ち上がり背伸びをする。
腰を曲げて重い物を運んでいたので腰が痛む、2、3度腰を捻ると俺は滝の方に向って歩いて行った。
滝の前に着くと袖をまくって腕まで滝に突っ込む、冷たくて気持ち良い、そのまま頭も滝に突っ込もうとしたが、このままでは服が濡れてしまいそうだ。
そう思って俺は着ている服を脱ぐと、手拭と一緒に近くの木に掛け滝の中に入る、頭の上から足の先まで冷たい感覚が身を包む。
流石にこのまま長時間入っていると凍えそうだ、そう思って軽く汗を流すと直ぐに滝から出た。
手拭を滝の水で洗って固く絞る、固く絞った手拭で体を拭くと服を着て家の方に向って歩いて行った。
家に戻る途中、他の人達も午前中の農作業を終えたところなのだろう、それぞれの家に戻って行く様子が見えた。
ちょうど家の近くの所ですれ違ったのはシゲさんだ、俺は軽く会釈をすると村長さんの家の方に向った。
家の中には村長さんが座っていた、カズキは居ない、まだ広場で遊んでいるのだろう、俺は釜戸の前に行くと手早く昼食の準備を始める。
昼食の準備を大体終えると俺は広場に向う。
「子供達呼んで来ます」
家の入口近くから覗き込むようにして家の中にいる村長さんに向かって言う、村長さんは手を挙げて応えた。
家の間の道を通り広場に向う、広場の入口に立って広場の中の方を見ると子供達はまだ遊んでいるようだった。