秋の日。
ようやく暑すぎた夏が終わった気分。
無理矢理着ていたサイズの合わない小さな服をようやく脱いだみたいに、深く湿ったため息が出る。
けれど、せっかくいい季候なのにいまちょうど私は「なにをやってもうまくいかない」期間に入っている。
でも、週末は棚上げ。
どうせ何やったって、今の私は百発百中で選んではいけない方を選んでしまうのだから。
午前中にやることをやって、午後からはさて何を・・・と思ったところで、「なにかしなくてもいいのよ」と、もう一人の私か、死んだおばあちゃんか、それとも金木犀の妖精か、とにかくなんだっていいけれど、ふとそんな言葉が下りてきて、わたしは自分の先読みの思考を止めてしまう。
午後はテレビもつけず、パソコンもつけず、スマホは手の届かないところに放り投げて、本も手にせず、ヘッドホンもつけず、眼鏡も外して・・・
どこかへ出かけることもしない。
かといって昼寝をするわけでもない。
(昼寝は目覚めたときの「今何時?これから何しなきゃいけないんだっけ?」って感覚が好きじゃない)
窓の側で、すこしだけ香りはじめた金木犀の香りを感じて、部屋の中の満ちる秋の光を感じて、気づけば何かを考えはじめようとする思考を意識の沼に沈めて、「なにもしない」を実践してみる。
結果を出さない日。
最高の贅沢のはずなのに・・・なかなか苦痛。。
夜は何を食べよう。