Final Fantasy 11のアカウントの継続課金を停止しました。

来月からアカウントにアクセスできなくなります。

PC版サービス開始の少し後から始めて12年になるんですか、長い長いヴァナディール人生でした。


初めはこぞうが生まれたばかりで大好きだった外歩きができなくなったひめの気晴らしにと1アカウントを購入、ふたりでアカウントを共有してました。

そのうち私がのめってしまい、半年後くらいに新しいアカウントを購入して1レベルからやり直しました。


実際それまで人づきあいがとにかく下手な人間でした。

そして、それに気が付かないくらい周囲が見えていないダメな男でした。

リアルの世界ではとにかく見下すか喧嘩するか2つに1つしかできない男でした。

FF11の世界にはレベルというものがあります。

自分がどんなに強がっても、とんがっても、レベルという数字にはかないません。

最初は必死になってレベルを上げようとしましたが、廃人といわれる、人生を捨ててゲームをしている方々には太刀打ちできません。

そんなことをしている間に何となくゲーム内で親しい人ができてきて、キャラクタをかぶって付き合っているうちに何となく切るに切れない人間関係が作り上げられていきました。


キャラを作りなおしたときに、自分が創作した中で一番好きなキャラクタの名前を与えたのが効いたのだと思っています。

ゲームの中の私は実際の私よりはるかにいいやつでした。

カッコイイわけじゃないんですけれど、少なくとも人と付き合うことができるやつでした。


最初の5年くらいは本当に寝食を忘れてゲームに没頭しました。

リアルでは収入が安定して、将来の心配もなくなり、会社から帰った後の時間は何の気兼ねもなく遊びに浪費することができた時代でした。

今考えれば、人生で一番キャリアが積める時代を棒に振ったのかもしれません。でも、これについては何の後悔もありません。

だって私は多分生まれて初めて、対等に付き合える友人をたくさん手に入れたのですから。


顔を知らない人もいます。

年代も、背景もばらばらです。

ネット上の付き合いなんて妄想だという人もいます。でもきっと学校の関係も、会社の関係も、同じくらい妄想です。


そんなヴァナディールともお別れしなければならなくなりました。

時間が足りないのです。

ゲームというのは将来に不安のない人がやるものです。

愚か者か、成功者か、死を待つものか。

未来を描こうとしている身で、ゲームに時間を削り取られるのは苦しいのです。

次の10年のためにアプリを作って、技術系の記事を書いて、ダメな話でノンフィクション書いて、さらに時間があったらフィクションも書きたいと思っています。

時間が足りないのです。

大の大人が月に千円ちょっとの金を付き合いに使うくらい罰はあたらないだろうと思い続けてきたのですが、そこまで削らないと生活できないくらい追いつめられてきた、というのがないとは言いません。



最後はFF11の中で一番通った、一番楽しかったところでと決めていました。

ロンフォールのバトラム狩り場

金策のため、ここで延々雄羊を、狩ってはなめし狩ってはなめし…

仲間と無駄話をしながらゆったりとした時間を過ごした日々を思い出しながら。


ありがとう、ヴァナディール