我が家では何か欲しいものがあるとき「我慢しなさい」とは基本言いません
「欲しけりゃ稼げ」と言います
ひめの発想は欲望肯定、欲が人間を動かし、社会を動かす、ほしけりゃほしいだけ努力しろというのが彼女の哲学です
きっと正論です
間違っていません
でも、正直ついていけません、疲れました、限界です
サラリーマンぽいことをしているので、月々入ってくるものには限界があります
底上げしようと思ったら会社に陳情するか、バイトするしかありません
とはいえいちいち言われたとおりに給料上げる会社があるわけもなく、もう本当に早朝の新聞配達でもしなけりゃ破たんします
事業を興しでもしないかぎり(そしてそれは成功する前提で)彼女の溜飲は下りないのでしょう
考えないこともありません
ネタはいくつかあるにはあります
あとはやる気次第
そんなことを考えているとふっと別の声が心に響いてきます
「足りるを知れよ」
なんで今の収入で満足できないの?
たかがお金じゃない
欲しいと思わなきゃ使わなくていいんじゃない
なんでお金で解決できちゃうようなつまらないことに欲を向けるの?
立派な人になりたいとか、この技術を極めたいとか、そういう方向に欲が向いていれば着ている服とか住んでいる場所とか関係ないでしょ?
お金ってすごいよ、どんなものの代用品も手に入るから、でも本物が絶対手に入らない、それがお金だとおもうんだよ
ひめと付き合う前、私は十分に満ち足りていました
小さくてボロいとしても、明確な借金もなく一生住み続けていられる家、自尊心を満たせるだけの仕事とその結果三食食って、目の前にある欲しいものを買って足りる収入、かわいい猫
ひめと付き合った後、立派な家と英語を使った外国人との仕事、誇れるこどもと犬を手に入れて、以前の自分がどんなに小さな桶の中で暮らしていたか思い知らされました
私の器をどかんとひろげてくれたのは彼女です、それは間違いありません
でもね、ほんともう限界
今の器で満足させてください
お願いします