このところ随分と寒くなってきたというのは、十一月も終わりになれば当たり前の事であるけれども、最近目を覚ました時に、つまり布団の中でもかなり寒く感じる。
そのせいで布団の中が暖かいからではなくて、寒過ぎて出られないという事がある。
しかし、目覚めた時に汗をかいている事がある。
実は暑いのか、それとも寒いのか、全く分からない。でも汗をかいている時は余計に寒く、そのままでいるのも気持ちが悪いので布団から出たら、きゅんと冷やされて堪らなくなりまた布団を被る。
それで何年も前の事を思い出した。
その頃、家の風呂の、何という名前なのか出てこないアレ、風呂を沸かす機械、ボイラーでないし何だったか、とりあえずその機械は、ガスに点火するために電池を必要とするタイプだった。
その電池の収まった箱は外に、風呂の外では無くて家の外にあり、ある年の冬の夜、湯船に浸かっていて追いだきしようとしたその時に電池が死んだ事があった。
僕は腰にタオルを巻き、電池を持って外に出た。スッと行ってパチッとやる、それだけだと思っていたのは考えが甘かった。電池の箱は玄関から出て四メートルくらいの所にあったのだけれども、まず箱に辿りつく前に体が止まりそうになるくらいに急速に冷やされ、さらに手元が暗くて見えず、そんなだから箱を思うように開けられない。
これは無理だ と思って引き返して、結局上着を纏って出直すことになった。
この事で、濡れた体で風に当たってはいけないと身を以て知った。