今日、私はソフトクリームを食べながら、石の上に座って考えていた。
淡い春の空気の中で、ただぼんやりと。
そのときだ。
ふとした瞬間、手が滑った。
白いソフトクリームが、ゆっくりと地面に落ちる。
「あっ」
声が漏れた、その瞬間
空間が歪んだ。
背後に気配を感じて振り返る。
そこにいたのは、十年前の私だった。
鋭い目でこちらを睨み、銃口をまっすぐ私に向けている。
私はゆっくりと歩み寄った。
目の前に現れたいばらのゲートを跨ぎ、内側へ侵入する。
その瞬間、気づいた。
無数の銃口が、私を狙っている。
私は立ち止まり、正面の「私」に近づいた。
そして、自分に向けられている銃身を握った。
バチッ
稲妻のような衝撃が走る。
脳内を十年前の自分の映像が、早送りで再生される。
その瞬間、すべてを理解した。
「……そうだった」
私は静かに銃身から手を離した。
後ずさりしながら、ひざまずいて詫びた。
そして、静かにそこを離れた。
「……やっと気づいた」
自分の配慮のなさが、胸に突き刺さった。
自分の無神経さに気づいた。


