ディーゼル(DIESEL)が2015年春夏シーズンのビジュアルを公開した。アーティスティック・ディレクターのニコラ・フォルミケッティと、世界的なファッションフォトグラファー、ニック・ナイト、2人の情熱を感じられる写真だ。
陽気で笑顔溢れるモデルたち。「#DIESELHIGH」と題された今シーズンのキャンペーンは、さまざまな恐怖や不安から未だに抜け出せないでい る世界に対し、明るくポジティブに展開される。前向きな気持ちで心も軽くなるような、エネルギッシュで楽しいビジュアルだ。また、モデルには水原希子の姿 も。
「#DIESELREBOOT」から再起動したニコラのディーゼルが仕掛ける「#DIESELHIGH」のキャンペーン。
世界のために力強く前向きなエネルギーを生み出していくということですが
躍動感のある見ているこちらも元気になるようなヴィジュアルに仕上がっていますね。
会場のパリ郊外のイベント センターには、3つの白い箱が設置されていた。
左から食事の部屋、中央は寝室、そしてタイプライターを打つ仕事部屋。
ベッドには1人のモデルが寝ていて、かれが起き上がると同時にショーの前説が始まった。
衣装は白のスーツ、白のシャツ、白のネクタイ、白の靴下、白の靴のオールホワイト。起床してまず向かうのは食事の部屋。食事を終えたら仕事部屋に移 動してタイプライターと格闘する。1日の仕事を終えたら、白い箱の上に付いている黒いカーテンを閉め、自らも黒い服に着替える。そして掛布団を裏返して黒 にして、黒い服を着たまま就寝する……。
その間約10分。
箱の横には壁があるので、全世界に映像を発信するカメラマンにはその様子は見えず、見えるのは席に座った観客のみ。
「記録するより記憶しろ」と。
少々長めの一人劇を終えると同時に、ショーは幕を開ける。
空からは粉雪が降っていて、なんだか物悲しい雰囲気が漂っている。
モデルの歩くスピードは
ゆっくりゆっくりで、一歩一歩を愛おしく惜しむように踏みしめている。最初の男の衣装は、一部の隙もない正装。
ブラックスーツにコートをはおり、頭
にはシルクハット、手にはクロコダイルのドクターバッグ。
まるで黄泉の国へ導く医者のような風情。
その後に続く男たちも、生を終えて死へ向う死装束に身を包んでいる。
ロングジャケットの上にスカートを穿いた男、クジラが全面に刺繍されたコートとパンツ、クジラ型のバッグを持った生涯をかけてクジラを愛した男、ファーがトリミングされたコートに短いショーツを合わせたエキセントリックな男――それぞれがこれまでの生き様を示すように装っている。
そして、その男たちはランウェイを歩く途中で、睡眠中の男の前で何かを言いたげに立ち止まる。
演出はしばし置いておいて、洋服の細部に目を向けると。
シャツ以外のアイテムはすべてブラックだが、単調にならないのはトムのトムたる所以である。テキスタイルへの凝り用は尋常ではなく、複雑な織のジャカード、竹細工のような生地、ブークレー調ウール、ウールの上にレースを張った生地、1900年代初頭の古着を連想させる目の詰まったウール、シルクのような光沢のあるコーデュロイなどで、「男の黒」の表現範囲を大きく広げている。
クジラと亀のモチーフは、黒の重い雰囲気を中和する役割を果たしている。
このショーの主題が「生と死」であることは明らかである。
しかし、この三途の川への行進を見ていて不思議と暗い気持ちにはならない。
生と死はオセロの白と黒のように表裏一体。
だから今回のトムの死装束は生を楽しむための服、なのではないだろうか？
。
ファーストルックは一部の隙のないタキシードスーツ、と思ったら胸元にはチーフの代わりにカンバッジを付けていて、ベストはあるはずのボタンがな
く、ドレスシューズはラバーソールになっている。
これだけ遊んでいるのに抜きどころが絶妙だから、全体ではとてもまとまってみえる。
前半はタキシードの
ルックが続くが、バッジの数が増えてきたり、ベースボールキャップを加えたり、革靴がスニーカーに代わったり、だんだんとカジュアルの度合いが強くなって
行く。
中盤に入るとデニムとレザー、デニムとスーツを組み合わせたルックが登場。
白シャツとタイの上に羽織ったGジャンは、レザーのイージーパンツに裾をイン。
デニムのスーツには、ロング丈のムートンベストとハイテク風のスニーカーを合わせている。テーラード仕立てのデニムのコートとロールアップした同系色のジーンズのセットアップに、あえて白シャツとネクタイを合わせるような、デニムをドレッシーに着こなすスタイリングも目立つ。
また、グレーのベーシックなスーツに、イエローのパイピングを施したネオプレーン風のハリのある素材のロングベストを合わせるような、インナーを長くしてスカート風に見せるのも新鮮。
イエローはキーカラーのひとつで、グレー、ブラック、デニムのブルーの中に咲く花のように見える。
小物類では、大きめのバッグと一緒にミニバッグを持つ提案が目新しい。
アウトソールの色がカラフルなランニングシューズタイプのスニーカーも、スーツを若々しく見せる外せないキーワードだ。
インビテーションには「OPENING & DAYDREAMING」の文字が書いてある。
2015-16AWのディオール オムは、クリスが夢想する”昼のドレスアップ＆ダウン”であった。
この辺の着こなしを取り入れたいなと思ってます。
↓Rick Owens Runner Ankle Stretch
Boot
↓Rick Owens
Runner(2015)
↓スプリング ブレード ハイ
↓エスエス ブーツ
