北海道支部会終了後1か月を待たずして、平成22年12月11日~12日の2日間にわたり、徳島大学にて開催されました「日本統合医療学会 徳島大会」に参加致しました。
「理論から実践へ」とのサブタイトルがついたこちらの学会には、全国から「患者中心のオーダーメイド医療」を目指した医師をはじめとする医療従事者が531名参加し、伝統医学から最先端医療までの幅広い分野に於ける実践例が発表されました。
カイロプラクティックにも、北海道支部会の3~4倍の講演時間をいただくことができましたので、国内の問題点に加え、法制化済みの国々に於けるカイロプラクティックの近年の動向を織り込みながらプレゼンテーションをさせていただきました。
そのうちの3点をご紹介致します。
・米国に於けるカイロプラクティック教育の変化(退役軍人病院のカイロプラクティック学生の受け入れ)
アメリカにおいて、最大規模で医学生や研修医のトレーニングを行う教育機関として、退役軍人病院があるが、2004年からカイロプラクティック大学の学生の受け入れを開始した。人数に限りはあるものの、医学生と同様に、関連病院にて様々な専門分野の研修をローテーション形式で経験できる門戸が開かれている。
病
院内では、患者の回復を最優先し、現代西洋医学の医師からカイロプラクティックの研修生への患者の紹介もあり、その一方で、カイロプラクティックの研修生
側からも、現代医学の適用が必要な場合には、医師へ治療をゆだねることもあり、患者のためには互いに否定し合うのではなく協力し合うことの重要性を、大学
卒業前に体験できる場となっている。
・米国Consumer
Reports(2009年5月)でカイロプラクティックが患者の満足度No.1を獲得
患者中心の医療への風潮が高まるにつれ、患者の満足度が注目を集め、その調査が各方面で行われている。2009年5月のアメリカのConsumer
Reportsに於いて、腰背痛に対する手技療法で、カイロプラクティックは最高位の評価を得た。
この調査は、The Consumer Reports Health Ratings Centerにより、14,000名以上を対象にして行われたもので、88%の消費者がカイロプラクティックの恩恵を得たと答えており、59%が完全に、あるいは非常に満足であると評価した。
・米国に於ける総合病院など現代医学の医療機関とカイロプラクティックの連携(癌センターなど)
カイロプラクティックへの需要に反映し、D.C.が常駐する医療機関が増加の傾向にある。
それは筋骨格系を主に扱う医療機関に限定したものではない。
具体例を挙げると、交通事故により救急センターへと搬送された後、骨折や出血などの所見が認められない場合、カイロプラクティック・ケアにより、治癒期間の短縮を図るアプローチが取られている。
また、急性疼痛の愁訴にて救急外来を訪れる患者もいるが、整形学的および神経学的異常所見が排除された場合に、カイロプラクティック・ケアが施され、関節可動域の増加、疼痛緩和、鎮痛剤の使用量の減少などにも効果を上げている。
産婦人科の領域でも、周産期に腰痛を訴える妊婦に対し、安全性を優先し、投薬ではなくカイロプラクティックを用いることにより、腰痛の緩和、更には安産へと導くように、現代西洋医学とのコラボレーションが実践されている。
癌センターにおけるカイロプラクティックの適用もあるが、この場合は癌治療を目的とするものではなく、
・ 手術、化学療法、または放射線療法などにより生じたり、増大する、関節や筋肉の疼痛、並びに硬直の緩和
・ 末梢神経障害などの神経機能の回復
・ 嘔気の減少
・ 頸背痛の軽減
・ 可動性の改善
・ 不安、緊張、頭痛の緩和
・
を目的としており、他にもエクササイズの指導などに当たっている。
癌患者に対するカイロプラクティック・ケアは、細心の注意を払うことは言うまでもなく、X線写真や骨スキャン、あるいは血小板数のモニターなど、患者の最新情報を基に、危険回避を充分に考慮し、医師との連携を図りながら施術を行う。
正しいカイロプラクティックが普及した上で、その有効性が正当に評価されると、活躍の場が拡充し、その結果、国民に利益をもたらすことをこの学会を通してお伝えしたく思いました。