元飼育員の競馬大好きな元JKによるお馬さん大好きブログ -47ページ目

元飼育員の競馬大好きな元JKによるお馬さん大好きブログ

小さい頃から馬が好きでずっとジョッキーになりたかったんですけど、その夢はいとも簡単に叶わず、諦めて今は某飼育員をしています★競馬のことを中心に色々書いて行ければと思っています★よろしくお願いします!

『光をくれし君へ』  

 ネーハイシーザーに賭ける思いは、塩村騎手も同様だった。彼もまた、その胸の中に秋の雪辱を強く期していた。

「Gllまでは馬が勝たせてくれました。Glは人馬一体になって勝ちたいです」

 そう決意を語る塩村騎手の胸には、自分がこれまでにめぐり会った騎乗馬の中でも間違いなく最強であるネーハイシーザーに対する責任感、そしてトレセンで他人の責め馬を寂しく眺めていた自分を拾ってくれた布施師への恩返しを果たしたいという熱情があった。

 塩村騎手は、ネーハイシーザーのことを

「僕にとって、光のような馬」

と広言していた。ネーハイシーザーと出会う直前の塩村騎手は、騎乗技術に衰えはないのに騎乗機会を与えてもらえず、騎手として最もつらい思いをしていた。 そんな時期に布施師が自分に与えてくれた、素晴らしい一流馬。ネーハイシーザーとめぐり会ったことでホースマンたちに再びその実力を認識してもらう機会を 得た塩村騎手は、ネーハイシーザーとともに中距離戦線を戦った94年は、騎乗数、勝ち鞍とも92年、93年をはるかに超えるペースで増え、自己最高の成績 だった2年目の88年を超えそうな勢いだった。

 塩村騎手が、自分に転機を与えてくれたネーハイシーザー、そして布施師の恩に報いるためにできることといえば、ネーハイシーザーに大レース、特に天皇賞 を勝たせることしかなかった。秋のGlのうち、中距離を得意とするネーハイシーザーに最も適した距離のレースは明らかに天皇賞・秋(Gl)であり、ここを 勝ってこそネーハイシーザーは真の中距離王として認められる。

 宿敵ビワハヤヒデは、秋競馬のGl戦線をオールカマー、天皇賞・秋、有馬記念というローテーションで臨むことを決めていた。距離適性を考えると、ネーハイシーザーがビワハヤヒデに勝てる可能性があるとしたら、おそらくは天皇賞・秋しかなかった。