最近、職場のインターンの北朝鮮の人権問題に関する取り組みに関わっていた(指導(?)した)ので、黄長燁(ファン ジャンヨプ)氏死去のニュースは看過できません。(最近私は人権派じゃないって書いたばかりですが。)
10日に死去した黄氏(87)は元朝鮮労働党書記という地位にも関わらず、1997年2月に韓国に亡命しました。国内外のさまざまな活動で北朝鮮の実情を知らせようとしていました。アメリカに2003年に来たときは関係者の間では大ニュースでした。日本の中央大学法学部に戦前に留学していたそうで、日本とも縁のある方でした。
このたび韓国の新聞で、黄氏は家族を置いて亡命していたことを知りました。(妻へのメッセージ)「わたしのせいで、君と愛する息子・娘(1男3女)がひどい迫害を受け死んでいくのかと考えると、わたしの罪がどれだけ大きいかを骨身に染みて感じる。…わたしはこれで生きる資格を失い、わたしの生涯は終わったと思っている。あの世で再び会いたいものだ。…」http://www.chosunonline.com/news/20101011000015
黄氏は死去する六日前にある新聞社に寄稿した原稿の中で、韓国国内の親北朝鮮派に対し、「死んだ民族反逆者たち(日本の植民地支配協力者)に対し、孫の代まで罪を着せる人たちが、なぜ生きている民族反逆者(金正日総書記)の行為に対しては見て見ぬふりをするのか」と書いています。http://www.chosunonline.com/news/20101012000021
私もこの点はとても不思議でした。過去の日本の話も大事でしょうが、今、ものすごい抑圧を受け、その上飢餓で死ぬ人が後をたたない自分の国の半分の地域(北も南も韓半島すべてが自分の国だと主張しています)のことの方が大事なはずでしょうに。今の大統領でかなり変りましたが、韓国は北朝鮮には弱腰なんですよね。
しかし、このごろのノーベル平和賞っておかしいんじゃないでしょうか。北朝鮮にいい顔していた(黄氏の活動も抑圧)金大中が2000年に、アメリカの民主党の(副)大統領が最近3人(カーター、ゴア、オバマ)受賞しています。今年の受賞者に関しても、やりすぎでは。。。金大中の太陽政策が役に立たなかったことは北朝鮮の人々の生活が向上していないことから明らかなように思えます。“平和”っていうのが相対的すぎる概念なのかもしれません。(U)