核安保サミットでの鳩山首相がWPのコラムでこき下ろされていました。日本の新聞で記事になっていました。
まず、コラムで書かれていたのですから、それがWPの公式見解というわけではないと思うので、日本の新聞が“米紙が”酷評したというのは、正確なのかと疑問に思いました。コラムはコラムニストの個性が強く反映されているところが売りなので。
次に、このコラム以外では鳩山さんは話題にもならなかったように思うので、結構な分量をさいて日本の首相を皮肉ってもらったのは、実は有難いかも、と思ってしまいました。
次に、翻訳について。産経は hapless and … increasingly loopyを不遇で愚かなとしましたが、読売は哀れでますますいかれた、ときました。Haplessもloopyもくだけた言葉で(このコラムは普通の記事と違ってうんとスパイスをきかせた書き方をしている)、何と訳すか難しいところです。不遇で愚かなは硬すぎると思いました。でも、「いかれた」を使うのは勇気あるなぁ。言われてみればそれがぴったりかも。
最後に、そのコラムのどこを強調するかですが、私は産経と朝日の記者と同じ感覚でした。以下のところがおかしくて(核の傘についてはむっとするところもありますが)印象に残りました。
Uh, Yukio, you're supposed to be an ally, remember? Saved you countless billions with that expensive
Al Kamen, Among leaders at summit, Hu's first, WP, April 14, 2010 http://www.washingtonpost.com/wp-dyn/content/article/2010/04/13/AR2010041304461.html
ここでも産経の記者の翻訳に賛成できなかった私:「鳩山さん、あなたは同盟国の首相ではなかったか。核の傘をお忘れか。その上で、まだトヨタを買えというのか。」うーーん。朝日はの方がストンときました:「ユキオ、同盟国のはずだろう。米国の核の傘で何十億ドルも節約しているだろう」朝日には最後のところの訳がついていないですが、私は「(こんなに問題のある)トヨタの車や他のものだっていまだに(アメリカ人は)買っているだろう?」と受け取りました。