先日のMcNamara氏死去のニュースはアメリカでも日本でも新聞で取り上げられていました。


アメリカでは、マクナマラ氏と言えば、才能あふれる人物だったけれども、ベトナム戦争で間違いを犯し多くのアメリカ人を犠牲にした責任者ということで、評判が悪いようです。'Terribly Wrong' Handling of Vietnam Overshadowed Record of Achievement
というワシントンポストの今日の記事の題名に要約されています。


日本人にとっては、2003年のドキュメンタリー、The Fog of Warで有名な人ではないでしょうか。アメリカでもこの映画の中の日本空襲に関するコメントは有名なようです。上記のポストの記事にもベトナム戦争の次に引用されています。映画の中で以下のように言っているとのことです:

"We burned to death 100,000 Japanese civilians in Tokyo -- men, women and children,"

"LeMay (空襲を命令した上司) recognized that what he was doing would be thought immoral if his side had lost,"

"But what makes it immoral if you lose and not immoral if you win?"

この最後の文の英語が良くわからなかったのでネイティブに確認しましたが、言わんとしていることは「勝とうと負けようとimmoralだ」ということだそうです。この映画のここのところは有名で、以前にもアメリカ人がこの部分の話を持ちかけてきたことがありました。


ところで、日本のM新聞は死亡記事の中で”「フォッグ・オブ・ウォー」に出演し、広島への原爆投下に疑問を呈するなどの言動が、世界中で反響を呼んだ。”と書いています。他の記事もいくつか読んだ上で、私の知る限りではThe Fog of War日本の都市空襲の上記のところが有名なんですが。。。日本人には原爆の方が記事になるということなのでしょうか。。。A新聞は空襲関連は全く触れず、Y新聞は45年の東京空襲にかかわったことには触れています。


でもね、アメリカ人とマクナマラ又はThe Fog of Warの話をするなら、この空襲のところの話がポイントですからね。押えておいて下さい。