長い30年だった。夫はアル中で被害妄想と嫉妬妄想が強く暴力は日常的だった。
3人の娘と共に耐え抜いた生活だった。
次女はそんな父親が原因で中学の時、家出をした。
世間には正義感の強い優しい父親はきっとたくさんいる...何故我が家だけ、いつも車に布団をのせ、暴力が始まると車に逃げ込み朝まで過ごす生活をしなくてはならないのか...
娘たちが不憫でならなかった。
いろんな機関に相談はしても、返ってくる解答は「一刻も早く子供たちを連れて逃げなさい」ということば。確かにその通りであるが一言で逃げると言っても実際には多くの困難がある。3人の娘の学校、友達、進路、私の仕事、住まい。どれも大切な日常。
結局、娘たちはそんな生活に耐え、1人づつ社会に旅立って行った。
夫の関心は私だけに向けられ、嫉妬心と暴力は最高潮に達した。
そこで私を救ってくれたのはすっかり大人になった3人の娘たちだった。
聞く耳を持たない、しかも子供の頃さんざん暴力を受けた父親を何回も説得し、私を30年振りに解放へと導いてくれた。
私は母親らしい事なんて何もしてないのに娘たちは何て優しいのだろう。
今、ようやく1人になり、仕事や自然や友達や趣味を満喫している。失った30年は長かったけど、今の幸せを味わうことができ、本当に感謝している。
娘たちに何か恩返しをしたい...