今日で浜学園の平常授業が終わる。一月はもう受験日と重なっていて出席できないのでその旨を伝えると快く了承していただいた。
思えばよく通ったものだ。コタローは4年の最初(小学校でいうと3年の2月)から通ったので約120回。時間で言えば季節講習を含めて1000時以上。野球と重なった時以外休みなし。丈夫な子でよかったというのが率直な感想だ。毎回重いリュックを背負い、電車に一時間揺られ浜学園へ。
通勤とも重なり大変だったと思う。でも、コタローはそう思っていなかったらしい。友達に恵まれたからである。
5年の終わりころ成績が伸び悩む頃があった。公開ではこれまでとったことのない偏差値40台もとってしまった。彼の勉強の仕方、問題の解き方を見ていていつかはこうなるとは思っていたが実際にその場面になるとやはり親として心穏やかではいられなかった。
その頃コタローがこういうことを言い出した。
「近鉄で通いたい。友達も多いし。」
我が家ではJRのほうが安いし、教室にも近いのでJRでずっと通わせていた。名古屋教室の場合JRだと5分でいけるが、近鉄だと駅の反対側になるので10分以上かかってしまう。最初は無視していたが、あまりにも強く言うので近鉄にすることにした。
これがよかった。
友達と帰るようになり、ますます塾が楽しくなったらしい。そして持ち前の負けず嫌いも出てきた。なんてったって一緒に帰る友達はみんなVクラス、彼一人Sクラスなのである。授業が終わると違う階まで行き、しばらくVの授業が終わるのを待ち、友達が質問しに行けば隣についていき帰る。
しかも、友達は帰りの電車でもう宿題を始める。当然コタローもやる。しかもわからない時はすぐ友達にきける。一緒に帰るうちのひとりのF君は10傑常連のすーぱー小学生なのである。完璧に答えてくれる。ただ彼にも弱点はありエレベーターとエスカレーターの区別はつかないらしい。なぜF君がコタローと友達になってくれたのかは謎である。
すーぱー小学生と言うと名古屋にはもう一人いた。W君である。ずっと飛び級で百傑入り。やっと戻った自分の学年では平常は受けず、特訓と最レベのみ受講。それで公開の時はSクラスの教室で受けていた。コタローはW君がいつも一人なので声をかけたそうだ。「俺が仲間の輪にいれてやった」とえらそうに言っていた。この公開の時がすごいらしい。昼休みは30分しかないのに、4科目すべての答えあわせをし、何点だったと言い合うのだ。
当然、ご飯を食べるのは猛スピードである。この答えあわせが楽しいらしい。W君とは函館ラサールの試験で一緒になりずっと話していたそうな。
「Wは算数があまり簡単すぎて、算数の時間中算数の問題を自分で作って自分で解いていたんだぜ。さすがだぜ。」
油断してボーとしていて最後の最後にミスに気づき、あわてて直したけど時間がきてしまっただれかとは大違いだね。でもなぜか彼の周りにいる子は賢かった。周りにいる子は・・・。
あと同じ駅から通ったT君にもお世話になった。メールで忘れ物を教えてくれたり、コタローの喜ぶ画像をたくさんくれたりした。このT君、身長160cm超、イケメン、礼儀正しい。
いつものように土曜の朝駅に車で向かっていたら、T君からのメール。
コタロー「あ、忘れてた」「何、忘れたの取りに帰ろうか。」「いや、テストあるのをわすれてた。」「えっ。」固まる私。
この前の漢字テストが悪かったので少し早く来て、追試を受けなければならないらしい。特急に乗って事なきを得たが、T君からのメールがなければ・・・。T君いつもありがとう。
友達ということに関して、もう一つコタロー本命のT中入試の時のこと。
さすがに緊張気味のコタロー、言葉が出ない。それだけでなく、彼は緊張すると小さなことですぐイライラする。始まったかなと心配したが、何かを言ってもさらにイライラするだけで逆効果なのは経験済みなので、何もせず流れに任せておいた。車で行ったので先に妻とコタローを降ろし、後からかけつけるともうコタローの姿はなかった。妻に「どんな様子だった」と聞くと、「私と歩いてる時は相変わらずずっとイライラしてたけど、校門のところで友達の姿を見たとたん、もう笑顔で楽しそうに中にはいっていったわ、一度も振り返らずに」とのことだった。
試験の後で話しを聞いたら、各教科が終わるたびに塾友がコタローのところに駆けつけ話をしていたそうだ。
「答え合わせした」と聞いたら「しなかったよ。」と答えてたけど、おそらくしていたのだろう。「あいつ、算数の計算問題一問まちがえてた。」とか言ってたし。浜学園では本番の試験での答え合わせは禁止だぞ。
とにかく平常は終わり、あと本命入試まで三週間、カウントダウンが始まった。