キャーーーー‼︎幕が閉まり終わると同時に、舞台の幕の奥から上がった歓声を私は忘れない。

『あなたたちには不可能を可能にするほどの
すごい力があるよ』
そのことを伝えたくて挑戦した学校祭演劇。
魂が、全身が、震えるほど感動した。
中学生の【本気】は不可能を奇跡に変える。
いやどみこ〜せいさんの高校演劇『ぼくの宿題』。
主役のセリフの想像を絶する長さ。
主メンバー以外の動きの予想以上の難しさ。
テンポの速さが求められる困難。

最初から難しいことは分かっていたけれど、
実際やってみたら、予想以上のむずかしさが次々に❗️Σ੧(❛□❛✿)練習期間は14日間だけ。
これ本当に大丈夫?50回は挫けそうになった🤣

でも、心の奥で、ハッキリと、
『この子達なら絶対に大丈夫』って声がしていた。前日リハーサル、80%仕上がって、まあ、良いんじゃない?という感じが、どうしても納得できなかった。でも、私が思うところまで、子どもたちは望まないかもしれない。
だから、3年生に判断を委ねた。
リハーサルでの出来でカーテンコールを迎えたときに、あなたたちは、これで精一杯で満足できるのかどうか。これでいいなら、それでいこう。どうしたい?

答えはNO。「全体がひとつになっていない。最後は全員でひとつになって全力でカーテンコールを迎えたい」
簡単に言うと、それが3年生が出した答え。

3年生ひとりひとりが、どんなふうにカーテンコールを迎えたいかを、涙ながらに1、2年生に訴えた。空気が確実に変わった。

だから伝えた。
「じゃあ、言うね。ここまできたら、大切なのは、演技力でも、セリフを間違えないことでもない。演技もセリフもできている。今、みんなに欠けているものを一言でいったら、【必死さ】だよ。セリフが飛ぼうが、演技が下手だろうが、全身全霊で必死になって舞台に立とうとする気迫。伝えようとする想いの強さ。自分の役を自分のものとして全身全霊で、役を超えてやり遂げる必死さ。これが欠けていると思う。

もう、これ以上、先生方がみんなに教えることはない。あとは、自分たちの気持ちだけ。必死にやった失敗は失敗じゃない。でも必死でやらなかった失敗は後悔でしかない。みんなはうまくなった。鳥肌がたつことも何回かあった。でも、最後に心に刺さらない。それは必死さが伝わってこなかったから。

この劇の成功は、100%じゃだめ。120%やって初めて人の心を動かす劇になる。このメンバー全員が一瞬1秒集中して、ひとつになって劇を作り上げるための必死さ。それは先生方にはどうしてあげようもないこと。みんなにかかっているんだよ。それが、みんななら、絶対にできる‼︎

結果は作るものじゃない。決めるものです。どんな自分でステージに上がりたいか。どんなラストを迎えたいか。自分が決めるんです。」

子どもたちの表情が変わった。目の色が変わった。空気が変わった。ああ、これは、多分、明日すごいことになるんだろうな。

「明日は、まかせてください‼️」心強いこどもたちの言葉。

夜遅くまで、ひとりひとりに本番直前の演劇通信と、1人一言ずつ、メッセージをかいて、机に置いて、前日を終えた。

今日。本番。
子どもたちひとりひとりの纏う空気はすごいものだった。あ、これは絶対大丈夫。
ひとりひとりが、結果を決めてここにきている。
そのパワーとエネルギーは始まる前からすごかった。劇は、これがみたかった‼️思い描いた世界そのものだった。

表情、表現、セリフの間、後ろの出入り、セリフの力強さ。さけび。全てが完璧だった。120%の劇。

会場からはすすり泣きの声が聞こえた。
見ていた生徒が号泣していた。

届いた。
子どもたちがひとつになるために必死になって、全身全霊で取り組んだ想い。

カーテンコールの幕が閉まり終わって、幕の向こうから大きな歓声が上がって、舞台に駆け上がった子どもたちの表情は、最高に晴れやかで、満たされていた。涙と笑顔と感動の渦。

「全力、出し切りました!」
「すごいね!ってたくさん褒められました!」
「セリフ言い終わるたび倒れそうになるくらいやりました!」
「ひとつになりましたね!」
「俺たちすげーって、自分たちで思った!」
「行きましたね!120%!」

毎年毎年思い知らされる子どもたちの凄さ。
そして、この感動こそが、私の生涯の宝物なんだ。

かけがえのない豊かさに包まれた日。
心から心からありがとう。

演劇ラストシーン✨
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