今度、飲みにでも行くか?
そんなメールで始まった。
そのときは、沢山の部下のうちの一人でしかなかった。
というより、出来れば親密にならないほうが良いなと思ってたんだ。
なんせ文句が多かったから、係わると面倒だなと思ってた。
周りのみんなは美人だといってけど、俺はさしずめ銀行員がお札を
見るような感じで、とっても大事な人材という見方だけだった。
それより、美人は回りの女性から嫉妬を買うので、そのバランスを
取る必要から、恐らく他よりも厳しく接していたと思う。
また、質問も多くて面倒な一人だった。
いつからか、メールメールアドレスを知り、どんな理由でメールの
やり取りをするようになったのかは覚えていない。
でも、俺の大好きなブルースウイルスやトムクルーズの映画の話で盛り上がったのは、覚えている。
とても楽しかった。
そん中、今度飲みに行くか!と打ってしまった。
その乗りが、彼女をこの先悩ませることとになってしまった。
本当に申し訳ない。
その愛を、大切にすることが出来なかった。
本当はすごく愛してたんだよ。
でも、愛が永遠に持続しないと、思い込んでいた俺は、
いつも、意地悪をして、その愛を確かめていた。
それは、彼女が美しかったからだと思う。
もっと素直に信じていれば壊れることはなかったと思う。