例えばアトランティコ手稿f.1069rに描かれた「アルキメデスのポンプ」。これは塔のてっぺんのタンクに水を汲み上げる装置で、螺旋状のパイプを回転させて水を汲み上げる仕組みはアルキメデスによって考案されたアルキメディアン・スクリューを採用している。川の水流により回転する水車から動力を得て、自動的に作動する装置となっている。

アトランティコ手稿 f.1069r
パリ手稿B 33rにはアルキメデスの蒸気砲のデッサンがある。この発明はアルキメデスの研究から借用したとダ・ヴィンテは述べており、この兵器をアルキトロニトと命名している。
砲尾には火鉢があり、その真上には水槽がついている。火鉢が高温に熱せられた時に水槽の水を注ぎ込むと、火鉢の内部で発生した水蒸気によっで急激に圧力が加わり、弾を遠くまで飛ばすことができるという蒸気砲だ。

パリ手稿B 33r

フランス(アンボワーズ)のクロ・リュセ館に展示されている蒸気砲の再現模型
最後にもう一つ、1513年にジュリアーノ・デ・メディチの招きによりローマに赴いたダ・ヴィンチは、アルキメデスの「反射鏡で敵船を燃やす兵器」を研究し、凹面鏡を製作する装置を開発していたが未完成に終わっている。
こちらはディスカバリーチャンネルによる実験の映像。すごい!ホントに鏡で船が燃えるんだなぁ。良い子は真似しないように。
>>>ディスカバリーチャンネルの「怪しい伝説」より、鏡と太陽の光で船が炎上?