パトリオット・デイ 観てきました。
しばらく私用で忙しく映画の気分じゃなかったし、是非観たいというわけでもなかったけれど、安い日だったので。
ボストンマラソンの爆破事件の始まりから解決までの実話です。
被害者の数としては少ない方だし、そんなに関心がなかったけれど、事件現場に居合わせた人、怪我したり命まで落とした人、一人一人の人生が丁寧に描かれていて、数ではないそれぞれの掛け掛けの無い人生があったのだということが、リアルに感じられました。
それぞれ大変な思いをしたけれど、テロの暴力には負けず、愛を持って人生や街を再生していくのだ、という趣旨だったと思います。
それも素晴らしいことだけど、自分に何より印象に残ったのは、戒厳令下のような街の様子でした。
外出禁止になって、外には人っ子一人、動物すらいない街。全ての店も閉まり、車も一台も通らず、死んだような街で動いているのは警察や機動隊のみという、まるで戦争映画かゾンビ映画のような風景がとても恐ろしかった(°д°;)
そのおかげで犯人を捕まえることができたのかもしれないし、この事件では捕まるまでの数日間で済んだけれど、いつでも権力側はこんなことができるのだと、まざまざと見せつけられた気がしました。
テロ等があったから、と言って戒厳令敷いて市民を力で押さえつけることができる、人権も必要と思えば軽々と無視できる、権力とは、政府とはそうしたもの。
正しい判断ができる、人徳と教養と恩情を兼ね備えた人材に任せなければ、そして任せっぱなしにせず監督していなければ、大変なことになってしまうでしょう。