(ネタバレ有)マインドハンター・シーズン1 感想
人間関係が上手くいくコツをネットで調べてみると・相手の視点に立つ・相手に興味を持つ・相手を喜ばせる・コミュニケーションをよくとるこのあたりが共通項になってきます。これをシリアルキラー(連続殺人鬼)に対して行ったらどうなるのか、を描いたのが本作「マインドハンター」です。ホールデン・フォード(ジョナサン・グロフ) …主人公ビル・テンチ(ホルト・マッキャラニー)…主人公の相棒ウェンディ・カー(アナ・トープ)…行動科学科の頭脳担当この3人が主な登場人物。FBI・行動科学科のメンバーです。1970年代後半のアメリカを舞台にしている本作。まだ犯罪者の行動心理の研究が進んでおらず、殺人はカッとなってするか、もしくは「イカれたやつがすること」程度にしか考えられていません。しかし本当にそうなのか、と疑問に思う行動科学科一行が「実際の殺人鬼」をモデルにした登場人物たちと交流することで、その心理の理解を深めていきます。このドラマ、はっきりいってかなり「地味」です。派手な猟奇的殺人が起こったり、主人公が名推理で華麗に難事件を解決!なんてシーンは一切ありません。特に前半はかなり退屈かもしれません。が、後半、殺人者の狂気に触れ続けた主人公の様子がだんだんおかしくなるあたりから、作品全体の狂気が増し、ハラハラ感が増していきます。主人公、こいつ大丈夫か?と心配になるくらい危うい雰囲気を出します。あまりにも様子が変わってしまったので恋人にも振られますし、同僚にも呆れられます。そして最終話になっていよいよ、主人公に危機が迫ります。冒頭の通り、エド・ケンパー(母・祖母・祖父・その他6名の女性を殺した)たち殺人者に協力を仰ぎ、研究データを採取するために主人公が行ったのは・相手の視点に立つ・相手に興味を持つ・相手を喜ばせる・コミュニケーションをよくとるでした。精神を病み自殺をほのめかしたエド・ケンパーに呼び出され、仲良くなった主人公はのこのこ出向きます。これが失敗でした。ベッドから立ち上がったエドに今ならお前を簡単に殺せると言われ、「あれ、なんか変だぞ」とやっと気付く主人公。仲良くなりすぎて気が緩んでいたんですね。そしてエドに急に抱きしめられます。幾人の殺人者と交流を取り、その心理を知っている主人公。シリアルキラーの最大の愛情表現は「相手を殺し、独占すること」だということも知っている主人公は震えだし、びびって泣き出します。主人公からすれば「ガラス越しにいた動物園の動物に急に襲われた」感覚でしょうか。危険な相手だと知っていたのに、自分は安全だと油断が生まれていたのでしょう。でなければ殺人者のところに非公式でのこのこ出向きませんよね(笑)恐怖のあまり逃げ出し、腰を抜かして呼吸困難に陥る主人公。「死ぬ」を連発し看護師さんにここは病院だから死にませんよと、なんとも皮肉なことを言われ気を失います。そして場面が変わり、新たな殺人者の存在を匂わせたところでシーズン1の幕が下ります。俳優陣の演技もよく、サイコパスの心理を不気味に描いた演出など光る部分が多かった本作「マインドハンター」。実在の元・FBI捜査官や殺人鬼をモデルとしていますので、それがまた不気味さを増しています。こんなやつが実在しているのか、と。シーズン2が非常に楽しみです。Netflixに登録していたら、ぜひご覧になってください。