この物語はガリヴァーが旅した4つの国でのそれぞれ生活を描いた物語であり、その多くの内容は自国イギリスへの風刺である。

1.リリパット国

国民が常人の身長の12分の1程度の国でガリヴァーは圧倒的な力を持つ為、相手国の海軍をいとも簡単になぎ倒し、英雄とされた。


リリパット国のその敵とは「卵のからを大きい方から剥くか、小さい方から剥くか」という些細な問題で対立しており、宗教対立により、多くの死者を出したヨーロッパの風刺をしている。


2.ブロブディンナグ国

あらゆる物が巨大であり、リリパット国とは反して、ガリヴァーは力の弱い立場にある。巨大な人をみると、毛穴などの通常のサイズでは見えないような汚点を数多く目の当たりにし、物事の見方について論じている。


また、イギリスの政治社会を議論する際に、自分たちが選出した代表者を介して合意をしているのに、なぜ誰を恐れ、誰と戦うか理解できないような軍を国が保持しているかや、弁護士はなぜ誰もが許し難い罪人の罪を和らげるために議論するのか、など人間の邪悪さについても論じている。


3.ラピュータ

全市民が科学者であり、常時科学のことについて考えているため、叩き役という現実世界に連れ戻す役を引き連れている。


彼らのしている研究内容を以下に示す。 


・政治への医療の導入で、怒りやすい者、怠け者、憂鬱な者に対して、活発になるよう最適な薬を投与することで、議論が円滑になる


・対立した2つの政党で頭の形の似た2人の後頭部の半分に切断し、それぞれを接合することで、頭の中で2つの半脳が心ゆくまで議論し、均整の取れた人間になれる。


これらは表向きは啓蒙的であるが、学問のための学問に過ぎず、科学は金と時間をかけている為、人類に貢献する必要があるとのメッセージ。


不死であるが、不老ではないストラルクドは哀れな人生を送っているように感じるため、死とは生からの救済処置のような考えができる。


肉体は魂の牢獄である。


4.フウヌイム国

高貴で高い知能をもつ馬が、野蛮な猿のような見た目のヤフーを支配している国。


イギリスでは、ヤフー(人類)がフウヌイム(馬)を支配していることを伝えるが、互いにその事実を信じることができない。


ヤフーは酒中毒で宝石のような物を互いに奪い合う滑稽さを持ち、フウヌイムからヤフーは人間同様の武器貨幣を持たないため小規模な争いであるが、人間はこれ以上に悲惨な争いをする可能性を指摘される。


ガリヴァー自身ヤフーから交尾を申し込まれ、自身がヤフーであるという自覚をもち、ヤフーに対する軽蔑が強くなる。


その結果、イギリスに帰国後、家族に対して嫌悪感をもち、厩の匂いを好むようになり、自身もフウヌイムになることを望むのであった。