さて、それでは具体的な球出しのメニューを紹介していきます。
注意していただきたいのは、ヒジョーにベーシックなものばかりだ、ということです(笑)。
決して、奇をてらった、どんなチームにも役立つようなものをご紹介するわけではありませんのであしからず。
まずは、ストレート方向からの球出しです。
図ではなかなか分かりづらいのですが、球出し役の選手は、センター寄りに立って、そこから出します。
二人ともに右利きの場合には、向かって右側の選手は少し外側に立ち、ボールの出てくるポイント(球出しの打点位置)が、左右均等になるようにします。
シングルスコートの角に、ミニコーンを4個ほど固めて並べ、狙うようにします。
ストレート方向からきたものを、そのままストレート方向に返すのと、クロス方向に返す2種類。
エンドライン付近から後方で打てるように球出しの長さは調節し、ネット、サイドアウトの場合には注意します。
コーンを並べる方法として、コーンで大きく四角形の角を作って、狙う「エリア」を設定する方法もあるのですが、僕の経験上、これをするとよりいっそう「そのエリアに入ったか入らないか」だけに選手が注目してしまい、「球出し その4」でも話題にした「ゲーム性と実用性のバランス」が悪くなる傾向がある気がします。
「エリア」を設定した方が、コーンを固めて置いて「ピンポイント」で狙わせるよりも技術的にはもちろん簡単なのですが、だからこそ、その「エリアに入れる」ことそのものが目的になりやすい、ということです。
コーンを固めて置いて視覚上の狙う「ポイント」を示した上で、指導のときに、ボールの方向性やスピード、ミスの仕方が大切なのであって、コーンに当てることそのものが目的でないことを説明した方が、実戦的な練習になると思います。
最初は片サイド4球ずつ、左右3回ずつ、というのを前半グループ後半グループでわけて行います。
慣れてきたら、奇数球目はストレート、偶数球目はクロス、というふうに決めても良いですし、自分の体勢に合わせてどちらに打っても良い、というふうにするのも良いと思います。
そのようにすると、同じ方向からの球出しでも数種類のバージョンができることになります。
【次回へ続く】