お久しぶりです。
新人大会、2学期のスタート、学校祭などがようやく一段落し、パソコンの前で眠気に襲われずに座っていられるようになりました(笑)。
これからも、どうぞよろしくお願いいたします。
さて、まえやんさから、ご質問がありました。
サーブもプログを読んで劇的に良くなりました。コートにも収まり自分的には満足したサーブが打てていました(サービスエリアに収まってから後ろのネットにあたるぐらい)、最近、サービスエリアに収まらなくなり、初めてビデオで自分のサーブの動画を撮ったら、あまり、ラケットヘッドが落ちていませんでした。以前は落ちていたかも不明ですが、ラケットが落ちないのが原因かわ判りませんが、今までラケットダウンとかあまり意識せず、とにかく外旋、回外、を意識しこのブログの図22に成るようイメージしていたのですが、外旋・回外が甘いのか?回転軸の違いか?(確かにあまり傾いて打っていません)伸び上がるように下から上の意識が弱いのか、それとも脱力度が弱いのかな~ださださコーチはかなりラケット落ちてますもんね。ラケットが落ちない要因としてどんな事が考えられるでしょう。
質問のポイントは、サーブにおけるラケットヘッドについて、です。
サーブの原理でもお話していますが、もう一度、ラケットダウンについてのポイントをまとめながら、まえやんさんのフォームなどを見たわけではありませんので、想像するしかないのですが、原因を探りましょう。
まず、考えられる原因は、ヒジの高さ、です。
図をご覧ください。
僕のトロフィーポーズでのフォームになりますが、肩~ヒジのラインが、ゼロポジションになっているのがお分かりかと思います。
ラケットダウンの前の状態で、この体勢が取れていない場合が多い。
このためには、トスの時に、図53,54のようにカラダの沈み込みと連動させなければなりません。
グリップ高さをできるだけ変えないことで小さな力でラケットを上げることが可能にもなり、適度な脱力にもつながります。
特にありがちなのは、次の図のように、
エバートタイプのテイクバックになると、ヒジが顔の横にまで来ていますよね?
ここからラケットダウンを行おうとすると、ウッドラケットのような重いラケットでなければ上手くいきませんので、注意しましょう。
次に考えられるのは、ラケットダウンと足の蹴り上げのタイミングがズレていることです。
足の蹴り上げによってラケットを振り上げる、ということを意識しすぎてしまうと起こってしまいます。
実際には、足の蹴り上げと同時に、まずはラケットダウンが生じます。
足の蹴り上げによる上体の回転と上昇に伴い、ヒジの位置が上がることでラケットダウンを行うわけですね。
本来、人間の可動域で言えば、
上図のぐらいしか外旋方向への可動域はないのですが、ラケットダウンとヒジの引き上げが逆方向に働くことで、前腕が水平近くまで倒れ込みます。
これによってラケットヘッドが腰まで落ちることになるのです。
「サーブの原理 その36」でも言いましたが、僕自身は「外旋をして前腕を後ろに倒している」という意識はありません。
「ラケットの先が背中側に落ちる」のと「足の伸展+腰の回転」を同時にやっているだけ、という感覚が一番近いのです。
よく「野球の投球フォームとサーブとは全く関係がない」と言う人がいますが、これは全く違います。
この、無意識に前腕が後ろに倒れる感覚は、投球ができる人には簡単にできます。
軽いボールでできるぐらいなら、ラケットなら簡単にできますからね(笑)。
ラケットを速く振ろうとするとどうしても十分なラケットダウンができるまえに、ヒジの伸展をしてしまうので、できないことになります。
まえやんさんのフォームを確認してみないことには何とも言えないのですが、チェックポイントとしては次の2つ。
○ トロフィーポーズでのヒジの位置
○ 足の蹴り上げとラケットダウンのタイミング
皆さんも是非、自分のラケットダウンの様子を確認してみてくださいね。