残念でしたね。。。
 
 ネットニュースの中には、第1セット第6ゲームでのドロップショットをあげているものもありましたが、僕は、その1本前、40ー0 から狙ったバックハンドのダウン・ザ・ラインがネットになってしまったのが、すべての起点だったと思います。
 
 積極的に行ったミスは仕方がない、というのが一般的な考え方だとは思いますが、マイケル・チャン コーチも、勝っているときこそ、丁寧な試合運びをするように、錦織選手に指導しています。
 
 実際、2年前のATPツアーファイナルでも、同じように攻め急いでジョコビッチに負けていますから。
 
「長いラリーになると、ジョコビッチの組み立てに翻弄される」
 
 という「常識」と、ツォンガ戦で痛めた右足の不安が合わさって、あのようなプレイにつながったのだと思いますが。
 
 その1本後のドロップショットは、強いダウン・ザ・ラインをミスした反動で、力を抜いたショットを打って、リズムも気持ちも変えようとして、でも身体は硬いままだから、あっけなく失敗するという、高校生でもよくあるミスの典型ではないでしょうか。
 
 明らかにあの1本から、集中力が切れたような気がします。
 
「勢いに乗ってガンガン行く」
 
 というのは、その選手の性格や対戦相手などによって、必ずしもセオリーではない、という好例ではないでしょうか。
 
 次こそは、勝って欲しいなぁ。
 
 いつか、錦織選手が四大大会の賜杯を掲げている姿を、ぜひみたいものです。