さて「注意集中」について、長々と書いてきましたがどうでしたでしょうか?

 
「集中する」ということについて、間違ったやり方をやっているプレイヤーが多い、ということは以前から感じていました。
 
 自分が指導している選手についても同様です。
 
 小学校、中学校で受けてきた指導とは違うために戸惑う選手も多くいます。
 
 そのため、今回のシリーズでも、同じ話を何回も繰り返したり、言い方も少し極端な言い方にしたりしています(笑)。
 
 それだけ、皆さんの頭の中を「変革する」ぐらいのつもりでなければ、上手くいかないからです。
 
 注意集中の難しいところは、なかなか周りから教えてあげることができないところです。
 
 部活動のように、毎日の練習をともにし、時には授業でもその選手の様子を見ることができるのならまだしも、週に数回、数時間のスクールなどでは、そこまで見てくれるコーチはなかなかいない。
 
 それでも、その選手の性格を見抜いて、どんな心理状態になっているのか見抜いてくれるコーチは、かなり優秀な方です。
 
 たいていのコーチは、ただただ、
 
「集中力を無くしていた」
 
 とか、
 
「緊張で周りが見えてなかった」
 
 と言って終わりでしょうからね(笑)。
 
 ですので、プレイヤー自身が、自分の心理状態を詳しく振り返るようにしてください。
 
 試合中などにやってしまうと、それこそ「分析麻痺」に陥る原因となってしまうので、試合後で構いません。
 
 自分が中止駐中の4つのパターンを的確にやっていたのか、できていなかったとすれば、どの部分が短かったのか、長かったのか。
 
 これは、普段の技術練習と同じで、繰り返し繰り返し、反復しながら修正するしかありません。
 
 試合でいきなりやろうとしてできるものではない、ということを肝に銘じてください。