以前「サーブでのラケットの軌道」というシリーズを記事にしたことがあります。
 
 記事の主な内容は、
 
 

1.フラットサーブ、スライスサーブ、トップスピンサーブ、は類似性で並べるとすると、

「フラットサーブ≒スライスサーブ≒トップスピンサーブ」

 という感覚である。

2.3つのサーブとも、上体を基準にしたときのラケット自体の立体的な軌道は同じである。

3.フラットサーブとスライスサーブは、腰の回転量の違いによって、ラケットの振り出し方向が違うだけである。

4.スライスサーブとトップスピンサーブは、体軸の傾きによってインパクト時のボールをこするラケットの方向が違うだけである。

(したがって、フラットサーブとトップスピンは、腰の回転量と体軸の傾きの2つの要素が違うので、もっとも遠いものになる)

 
 というものでした。
 
 そのときに出した図が、下の図です。
 
イメージ 1
 
 これまでもサーブの原理のなかでお話ししてきたとおり、サーブでの腕の運動は随意運動ではなく、主に伸張反射を連続させた運動連鎖によって行います。
 
 ですから、上体を基準にしたときの「腕の動き」にそれほど「差」が生じるはずがないんです。
 
 だって、腕を動かす筋肉は決まっていて、しかもその伸張反射を効率よく起こさせる腕の動きもほぼ決まっているんですから。
 
 それを、スライスやトップスピンで腕の振り方を大きく「変えることができる」のは、もともと随意運動だけで腕を振っていた証拠でしかありません。
 
 ですから、サーブの球種によって変えるのは2つ。
 
 右足の蹴り上げ(蹴り出し)による腰の回転速度と、腹筋・背筋による体軸の傾きです。
 
 スライスやトップスピンは、腰の回転をほんのわずか遅くすることで、フラットに比べて立体的なラケット軌道が少し斜めor横向きになるわけです。
 
 腰の回転速度も変われば、伸張反射の強さも変わり、それによって「回内+内旋」のタイミングも同調させることができる。
 
 自分なりには、かなり自信のある理論なんですが。。。。Yahoo!知恵袋を見ると、スライスとトップスピンの打ち分けで、やはり皆さん、腕の振り方自体を変えたりボールとのインパクト面を変化させたりしていて。
 
 フラットサーブとトップスピンの2つの方が感覚が近い、っていうとんでもなく逆の理論もありますが、れは完全に「円運動」をやっている人の特徴です。
 
 随意運動で腕の動きを変更できている証拠でしかありません。
 
 で、最近見つけた動画が、下。
 
 
 全部見てもらうのがホントは良いのですが、特に3分10秒ごろに紹介される、ラケットの軌道をご覧ください
 
 内容的にも、僕が言っていることと同じことを(英語ですが)言ってくれています。
 
 最初のラケットを持ちあげたときの形は同じ。
 
 僕の「ラケットの軌道」も、スタート地点は同じです。
 
 そこから、左のフラットサーブと、右のキックサーブでは、腰の回転の大きさの違いや体軸の傾きの違いによって、インパクト時のラケットの振り抜く方向に違いが生じていることが紹介されています。
 
 いやぁ、良かった(笑)。
 
 ね?僕の理論、信じてください(笑)
 
 少なくともフェデラーと同じことをやってます!!!(←言い過ぎ)。
 
 実際には、伸張反射を中心にラケットを運動させると、こうせざるを得ないんです。
 
 随意運動と違って、自由度は小さいから。
 
 だから、慣れてないと「ゆるいサーブ」っていうのが打てない(笑)。
 
 同じフォームで「ゆるく」打てる人は逆に要注意ですから、チェックしてください。
 
【次回へ続く】