2.狙うエリア

 狙うのは、相手コートの向かって右手前
 
 相手が右利きのプレイヤーであれば、バック側の前方になります。
 
 理由は2つ。
 
 1つは、右利きのプレイヤーが多い中で、バック前方に落とされた場合、反応が遅くなること。
 
 さらに万が一追いつかれたとしても、バックでドロップショットを上手く打てる選手は少なく、「ドロップショット返し」の可能性は低かったり、また打たれたとしても甘くなったりしてくれるので、こちらとしては「安全」なんです。
 
 2つ目の理由は、僕のドロップショットの打ち方にあります。
 
 僕のドロップショットは、多くの人と同じようにスライス。
 
 ボールに当たる瞬間、ラケットトップを後ろに倒すようなイメージで、ボールとの相対速度をできるだけ小さくして、ボールが跳ねないようにします。
 
 さらに、脇を締めながら腕を内側に引き入れるように打つと、上手く力加減ができます。
 
 ただ、そういうふうに打つと、ボールに対してラケットが斜めに当たるため、ボールの回転も斜め方向にかかりやすい。
 
 そうすると、バウンド後にこちらから見て右側に、右利きの相手にとってはバック側に跳ねる
 
 これを相手のバック側前方に落とすことができれば、コートの外へ逃げていくようなドロップショットになるんです。
 
 そのために、僕は、シングルスの時はその場所を狙っています。
 
 ただ、いくら有効なエリアだからと言っても、何本か打っていればすぐにばれてしまう
 
 相手にコースが読まれないように、いろいろな方向にドロップショットを打てればいいんでしょうが、そんな器用さは僕にはありません(笑)。
 
 そこで、「前フリ」というやつが重要になってくるわけです。
 
【次回へ続く】