このブログを進めるに当たって、参考にさせていただく本を、随時紹介させていただきます。
1つめは、
「テクニカル・テニス―ラケット、ストリング、ボール、コート、スピンとバウンドの科学
ロッド・クロス、クロフォード・リンジー (共著)
ロッド・クロス、クロフォード・リンジー (共著)
常磐泰輔(翻訳)」
です。
ラケットやガット、スウィングやバウンドについて、物理学的に分析してくれている本です。
高校の時から、ずっと疑問に思っていたことに答えを教えてくれたような気がして、すごくお気に入りの本です。
ただし、
「みなさん、読んでみてください!」
ってわけにはいかない。
あ、いや、出し惜しみしてるわけじゃないですよ。
すっごくいい本ですから。
ただ、次の条件をクリアできないといけないと思うんです。
まず1つ目は、一定以上の物理の素養があること。
高校レベルでかまいませんが、「反発係数」とか「摩擦係数」に、少なくとも抵抗がない人。
また、ラケットとサーフェス(コート面)と、ボールなどとのバウンドのところで山ほど出てくる「ベクトル」が理解できる人。
この2つは必須です。
僕も理科教員の端くれですが。。。。読むたびに、睡魔に襲ってきて大変大変(笑)
頭にすっと入ってくるわけではないので、時間がたっぷりあるときに読んでください。
物理選択者の少ないうちの選手たちには、怖くて読ませてないぐらいなので。
これもまたYahoo!知恵袋の話になりますが、
「テニスに役立つ本を教えてください」
という質問に、この本を推薦している人がいたのですが、その人の過去の回答の中に、この本では否定している「非科学的な」内容がばっちり書いてあったこともあります。
たぶん、読んでも、理解できなかったんだろうな。。。
次に2つ目の条件は「既成概念」をちゃっちゃと捨てられる人。
「ガットのテンションが低いと、ボールの跳びが良くなる」
とか、
「ガットがゆるい(人によっては硬い)方が、トップスピンがかかる」
とかっていう「感覚」を本気で信じていて、その自分の「昔ながらの知識」を変えられない人は、読んでいても全く理解できないと思いますし、面白くない。
たまにいるのですが、こういう実験系の内容に対して、
「テニスが分かっていない素人の科学者がやった実験は当てにならない」
とかいう人は、絶対に無理(笑)
少なくとも、
「この実験は、○○という状況設定が、実際のプレイとはずれているから、こういう条件が必要」
ぐらいは言ってくれないと困る。
例えば上の2つの「感覚」などは、高校の時から僕が疑問に思っていて、この本で否定してくれていたので、すごくうれしかったもの。
そういう、
「ああ、やっぱりなぁ、そうだと思ったんだよなぁ」
っていう快感を味わいたい人はぜひ、読んでください。
このブログでも、この本の内容をかいつまんで紹介したいと思います。