『ゆきはねちゃんいるー?』
ベッドサイドの携帯が鳴り、布団に潜り込んだ状態から手だけを音のほうにのばす。携帯を掴むと頭を出し電話に出ると電話口の声は聞き知った低音のエルヴァーン女性のものだった。
寝起き様に「あんだ?」と不機嫌な声を漏らしながら、ユキハネはベッド上で上体を起こす。
『今暇かしら?』
「だとしたらなんだ?」
更に不機嫌な声を発しながらベッドサイドにおいたマルボロの箱を取り、一本口に含むと右手の人差し指をその下にあていつもの微弱ファイアを放つ。
『あなた、寝てたでしょ?』
「悪いか?で、用件はなんだ?」
なかなか本題に入らない自らの義姉に苛立ちながら空に昇り立つ煙を睨みつける。
『あ、そうそう。暇ならジュノに今すぐいらっしゃい。』丁寧な言葉だが語気に力を感じる。いつものことながらこの女は威圧感を放っていることに気づいているのだろうか?
ユキハネは自問し、自答するより早く「なんでだ?」と返した。
「どこか行くのか?」
『うーうーん。違うけど見せたいものがあるの。』
ぼーっとする頭にマルボロのニコチンが染み渡り始めると、体を動かしたほうがいい気がしてきた。
「いいだろう。」
短く切ると通話を終わり、まだ半分以上残るマルボロを消し炭に変えた。
「お出かけクポ?」
「ああ。我が愛しの姉君からの召集だ。」
言いながら寝巻のヴァンパイアクロークを脱ぎ去ると、水着のベストを羽織る。
鏡の前ではネズミ獣人キキルンの頭を模した被り物を被り、リーゼントを撫でるように両手でキキルンの鼻先を前に一度擦りあげた。本能が盾の必要性を感じた気がして、かばんの中の装備をチェックし始めた。

ジュノ大公国。
ミンダルシアとクォンの二大陸間を結ぶ巨大な橋の上に建つ国で、本来は交通の要衝だった場所が丸ごと国になった都市国家であり、特徴として縦に長い。この縦と言うのは、南北の縦と言うのもではなく上下、つまり上に上にと伸びているものだ。
少しずつ違う角度で折り重なる立体交差の3本の橋がかかり、その一番上のプレートが通称庭と呼ばれるル・ルデの庭になっている。上の二つはそれぞれ居住街、商業街として使われている上層と下層。一番下の層はほぼ海に隣接する低空で架かる橋であり、飛空艇の離発着場にされている港と呼ばれていた。
下層にあるゴブリンのマックビクスの店に毎回タバコを買い付けにくるユキハネは、飛空挺で乗り入れるのが好きで、帰りにマックビクスのところへ寄ろうかとも考えながら、迫る潮風に紫煙を吐き出した。ジュノが近づいてくる。
「間もなくジュノだ。もうすぐつく。」
『飛空艇?』
「ああ。」
『じゃあ港で待ってるわね。』
嫌にテンションが高い。軽装ではいけないと脳が警鐘をガンガンに鳴らす。
(あのババァ…なにがあった?)
疑心が暗鬼を宿しながら、マルボロを燃やし、鞄から鎧類を取り出して着込む。盾はまだ持たない。
ジュノ港に入るとタラップを駆け降り、階上の街へ急いだ。姉は待たせると後が面倒なのだ。
「ゆきはねちゃーん!」
「おう、ねーち…」
「ばーーーん!!」
なにがあったか理解するまでに数秒の時間を要した。視界がスパークし、脳が揺れ動く。四肢から力が抜け落ち、体が浮遊していることだけを理解して上も下もわからなくなっていく。
気付いた時には地面に顔を臥していた。視界が次第に狭まり、白い靄が視界の周りを覆っていくのを脳が知覚している。
以前似たような攻撃を受けたことがある。
あの時は来ることが分かっていたためかるい痺れを感じただけで済んだのを覚えている。
シールドストライク。AAEVの技でバッシュよりも強力な盾打だったそれを喰らった記憶を鮮明に呼び覚まし、ユキハネは目を見開いて意識を取り戻した。
「このクソババァ!なにしやがる!」
跳ね起きたユキハネは激昂しながら目の前の自らの義姉ーエカテリーナーを睨め付けた。
「あ、生きてた。」
「殺す気だったのか…」
エカテリーナの言葉に戦慄しつつ自らを殴り付けた盾を見た。直径80センチメートルほどのそれは、顔のような意匠を施された金色の大型盾。その名はーー
「堅牢なる聖盾ーイージスーか…」
伝説の剣ーエクスカリバーーと並ぶナイトの最強の装備。これに並ぶ品はないとさえ言われた至高の輝きは20年前の大戦で失われたものだ。
「すごいでしょー!やっと出来たんだ!」
年甲斐もなくはしゃぐエカテリーナは、今にももう一発バッシュをかましそうでユキハネの表情は恐怖にそまり、身を引く。
「もう一発撃たせて!」
「おい、ババァ!まっ…」
待て、とは最後まで言わせてもらえなかった。予備動作の一切ない左腕が弧を描きながらユキハネの顎先を捕らえ、そのままアッパーのように振り上げられる。再度宙を舞ったユキハネの体は行き場を地へ求め、重力の虜となる。石畳へ打ち付けられる前にはすでにユキハネに意識はなかった。

目が覚めるとまたいつもの天井があった。
(…夢?)
上半身を起こすと体に纏ったヴァンパイアクロークがきぬ擦れする。
「ご主人様お目ざめクポ?」
「…」
(糞豚だ。特にいつもと様子は変わらない…)
「夢?…か。」
つぶやきつつ額に手を当てうなだれる。
「嫌な夢でも見たクポ?酷い汗クポ。」
ぼんやりと焦点の合わない目を擦りながらモーグリのほうへ顔を向ける。
「そう…だな。酷い夢だった。」
「おねえさまクポ?」
「寝言でも言ったか?俺。」
「うなされてたクポ。これでも飲むクポ。」
モーグリが差し出した瓶には紫色の液体が入っていた。部屋に酔狂で置いた飲料樽から出るグレープジュースだ。ユキハネは瓶の蓋を外すと渇いた喉に一気に流し込む。冷たい感触が喉を伝うと、入れ違いに口や鼻の方へ甘い香りが抜けていった。
「…近い将来実際に起こるんだろうな。」
ユキハネの呟きはぬるりとした嫌な感触を孕みながら狭い自室を巡り、暖炉から立ち上る暖かさの中に静かに消えていった。渇いたユキハネの口の中同様、粘ついたシコリのように胸に支えた感情がユキハネから消えるのに、その一日は長かった。





ヴァナ上の義姉Ekaterinaさん応援ブログ。
朝の通勤電車で寝てたらこの夢で席から落ちるほどびっくりして飛び起きた。
短時間の浅い眠り、特に二度寝のときって夢みるよね。
ある意味実話の夢であった。 もちろん俺の扱いにかんしても・・・・w
 唐突だった。
 唐突なのはいつもだったが、今回は内容があまりにひどい。

 『ユキ!いるか?!』
LSを震わせる声は、いつも落ち着きがないドリーネのものである。それはいい。だが様子がおかしかった。
『なんだ。』
部屋のベッドでごろごろしていたユキハネは上体をおこしつつ、LSへ吹き込む。
『大変だ!』
『その手にはもうのらねえ。』
以前そのために泥酔させられた件についてはまだ記憶にあたらしい。相手がドリーネとあっては、さすがにユキハネも信用できない。
『今度はマジだ!』
『どうした。まさかまたマスターが暴れてるのか?今度はお芋様も一緒ってか?』
『馬鹿野郎!』
ドリーネはなおも息を荒げている。その呼吸は、以前のような演技ではないことがLSの空気越しに分かった。そう、この真珠は、無駄に再現音質がいい。ユキハネは立ち上がりながら部屋着のヴァンパイヤクロークを脱ぎ捨てた。
『マスターとお芋様が・・・・、くそっ!』
『おい!どうした』
ユキハネも声を荒げてLSに吹き込む。まるで、なにものかに追われているかのような反応に、戦慄しながらドリーネの言葉をまった。
『水道でやらかした。ミノタウロスの相手に三人だけで切り込んで二人はやられて、不覚を取ってナグモラーダの野郎に。』
『なんだと?水道だな。ミノはやったのか?』
『俺一人じゃ無理だ。来てくれ。』
『まってろ。』
通信が切れると即座にシックチェーンの鎧を着込み、武器二つをつかんだユキハネはそのまま戸口を蹴った。

 「はぁはぁ・・・、ちくしょう」
息を切らしながらドリーネは水道を走った。爪で斬られ出血した右肩を左手で押さえながらも、右手の曲刀は手放さない。体力的にはもうマジックフルーツを使う余力もない。
「なんとか・・・、地下壕まで逃げ切れれば・・・」
途中、何度も壁にもたれかかりながら走り続け、何度もタウロスと思われる影が背後の曲がり角に写るのを確認した。かがり火により形作られるその影は、悪魔のそれにしか見えない。
「ユキよぉ・・、間に合うか・・・?」
かすむ目を何度もこすり進んだ先にようやく、目の前に地下壕へつながるハッチを確認するとドリーネはそのハッチに左肩から倒れこんだ。壁にもたれるように一時座り込むと、すぐに立ち上がり肩を押さえていた左手を離し、両手でハッチのロックに取り付いた。
 ハッチの隙間から地下壕の中が覗く瞬間に、ドリーネの視界はなにかに抜き取られ方のように、フっと消えていった。

 「お前ら・・・。」
「おそいぞ。いつまで待たせるんだ。」
地下壕に入ってすぐに目に付いたのは、白と青、そして紫だった。
「LS、聞いてたよ。」
「行くぞ。どりねの様子が気になる。」
チハヤとモミモはついたばかりのユキハネを促し、地下壕へ足を進めた。
「お前ら、いつついたんだ?」
「さっき。どりねの様子はまだ僕たちも確認してない。」
「そうか。」
進みながら、ユキハネはモミモたちから状況を聞きだす。急ぎ足で下を目指すと、水道前の番兵が近寄ってきた。
「お前ら、あの青魔道士の知り合いだろ?」
「ドリか。どうした?」
「傷が酷かったので、手当てしている。ジャスティニアスさんのところだ。」
「お、助かった。いくぞ。」
一度下まで降りきったユキハネたちは再度上にいるジャスティニアスのところへ急いだ。無事地下壕までたどりついたドリーネが一番の情報源になることは間違いない。一刻も早く合流しないといけない状況になった。

 自分が寝ていることが認識できると、ドリーネはすぐに目を開きあわてて飛び起きた。
「目が覚めたか。」
すぐに聞こえた男の声にドリーネは目を向ける。
「・・・、ジャスティニアスか。俺は・・・、どのくらい寝てた?」
「まだ半日もたってないぞ。」
「そうか・・・、助かった。」
ベッドから置きだすとドリーネは自身の武器を返してもらい、すぐに出ようとする。
「傷がまだ深いぞ。」
ジャスティニアスの言葉には返さずに再び、水道へ足を向ける。
「馬鹿野郎。」
と、すぐに目の前から黒ずくめの男と見慣れた白いタルタル、ミスラのシーフが見えそこから声が聞こえた。
「怪我は?」
「たいしたことない。」
言いながらユキハネの視線は肩の出血をみやる。モミモはケアルを唱えると、大魔法ケアルVは瞬く間に、ドリーネの出血を止めた。
「いけるな。」
「まかせろ。」
4人はそのまま水道へ走った。

 「あれか?」
壁の影からわずかに顔を出し、ミノタウロスの姿を確認したユキハネはドリーネに目を向けた。
「ああ。」
言いながらドリーネの両手にはすでに曲刀が握られている。ユキハネもデスサイズに手をかけつつ空蝉の詠唱にかかった。ドリーネとチハヤもそれに倣うと、モミモも範囲強化を行い準備に入る。
「俺とドリでフロント、ちははアウトレンジから狙いながらヘイト操作。もみたん援護頼む。」
「了解。」
「オーケー。」
「わかった。」
それぞれが声を上げるとユキハネが前に出て「いくぜ!」と叫びながら走り出した。
 ユキハネが切り込みに出ると反応したミノタウロスが声を上げながら爪を振り上げ、すぐさま反撃に出てきた。攻撃は見事に残像を切りつけるとすぐに消えてなくなる。
「おいおい、こっちにもいるぜ。」
ドリーネは開幕一番にヘッドバットを繰り出すとそのまま攻撃態勢に入る。後ろから援護射撃といった感じでアシッドボルトを放つチハヤも同じタイミングで攻勢に出ていた。
「このまま押し切るぞ!」
その瞬間、言ったユキハネの腹部に鮮烈にボディーブローが入った。
「ちっ、くそやろう・・・」
きれいに爪を立てたそのボディーブローはホーバークの二重のダークチェーンを食い破り、ユキハネの腹部に大穴を穿つ。
「ガハッ!ゲホッゲホッ・・」
盛大にむせたユキハネは、血を吐きながら鎌を支えに立ち上がる。
「にゃろう・・・」
飛んできたケアルはわずかに傷をふさいだだけで、さすがに開いた穴を完全にふさぐにはいたらなかった。腹部を押さえつつも立ち上がるユキハネはミノタウロスをにらみつける。
「下衆野郎。だいぶ血が減っちまったじゃねえか・・・。てめえの血で補え・・」
その声と同時に放ったドレイン2は確実にミノタウロスの体力を吸い取る。だが、それも付け焼刃程度のものしか奪えなかった。
「くそ・・、本気で行くぞ!」
言ったドリーネのメッタ打ちが発動するが、それを受けたミノタウロスは今度は盛大にドリーネをなぎ払う。
「オウフ・・・!」
ユキハネとチハヤの位置まで後退、というか吹き飛ばされたドリーネもすぐに上体を起こし、曲刀を支えに立ち上がる。
「おい・・・、ユキよぉ・・・」
「・・・あん?」
「こいつぁ・・・、やばいかもな・・・」
「あぁ・・・。ちはぁ・・・。」
「・・・なに?」
肩で息をする二人を交互に見た、チハヤは短剣を抜いて走り出す準備をしている。
「敵をなるだけひきつけてくれ。・・・俺が切り刻む。」
ユキハネは左手で腹部を押さえつけると右手の鎌は地面にたたきつけるように刺し、自立させた。
「どうするの?」
言いながらユキハネの手には短剣が握られてることを確認する。
「こうするんだ・・よっ!!!」
邪気を孕んだ殺気がユキハネを取り巻くと、続いてさらに強い殺気を振りまき二振りの短剣を前に構えた。
「この一撃にかけるしかない・・・、可能な限り接近する!!」
言い切る前に走り出したユキハネは敵の目の前で自身の腕を切り裂き鮮血をミノタウロスに撒き散らした。後ろからチハヤがすぐさまユキハネの敵対心を盗み、自らに敵意を集めるとひたすらにミノタウロスの猛攻を避ける。
 ユキハネの猛攻が繰り出され、確実にミノタウロスにダメージを与え続ける。チハヤはその間も不意打ちで敵の視線を集め、最大限にユキハネを援護した。
「こいつで・・、トドメだ!!」
最後に振りかぶり、毒を孕んだ一撃を見舞った直後、ユキハネはミノタウロスに再びなぎ払われ、空中で二転三転しながら地面に叩き落とされる。かぶったダークアーメットが粉々に散り、ホーバークのチェーンも落下にあわせて何本もちぎれとんだ。
「ユキ!」
「ゆきはね!」
意識をそらした次の瞬間にチハヤも同時にモウの直撃を受けてほかのメンバーと同じ位置まで弾き飛ばされる。
「・・・、ここまで、なの?」
チハヤが起き上がりながら言うと、ドリーネがその脇を通り過ぎた。
「・・・おい、ドリ」
「・・おい、ユキ。この化け物は俺が始末する。終わったらマスター達ともども一杯やろうぜ。」
「・・・お前、何する、気だ?」
「・・・先に、行ってるぜ?」
そのままドリーネはミノタウロスに駆け寄る。接近中にモウの直撃を受けて頭に巻かれたターバンがはらり、と落ちるが気にせずにひた走る。
「俺はここだ!!かかってきやがれ!!」
叫んだドリーネは自らの青魔道士の装束、メガスジュバを自ら破り捨てた。
「おお!!!」
さらに強く叫んだドリーネは次の瞬間には光につつまれ、見えなくなる。ユキハネはわずかに「・・・、無茶、しやがって・・」とつぶやくと光が収まるまで目を閉じる。
 強い光がすぐに色を失うと、ユキハネはゆっくりと目を開ける。そこには先ほどまでのドリーネの姿はすでになかった。
「・・・これで終わりだ。なにもかもな。」
声さえも異形のものに成り果てたドリーネは盛大に大魔法を撒き散らすと、瞬く間にミノタウロスを片付けた。その様子を見ながらユキハネはチハヤの肩を借りて立ち上がり、自身のデスサイズに手をかけた。
「ドリよぉ・・・。」
音を立てて引き抜かれたデスサイズはいつも以上に重い。その刃は、自身の気持ちと同時にドリーネの思いさえも引き受けているかのようだ。
「ユキ・・・、わかってるだろ?はやく、やってくれ。」
辛うじて分かっているであろうドリーネの声は細く、自らの最期を予期しているかのようだった。ソウルフレアの状態を長く維持し続けると自我を失う。その前にユキハネがドリーネを絶命させる、それがドリーネの言おうとしていたことだった。
「馬鹿野郎・・・、お前は・・・。できるわけねえだろがよぉ・・・。」
「忘れた・・・のか?ユキ。どんな・・ときでも、・・このマスター・・や、みんなが・・・、作るLSを守る。・・・・それが、・・・俺達の誓いだろ?」
チハヤの肩を離したユキハネは、砕けたダークアーメットに変わりカオスバーゴネットを深くかぶると「くそ野郎。」と小さくつぶやいた。
 ユキハネはドリーネに走りこみ、一気にギロティンを放つと二人同時にその場に倒れこむ。
「・・・あばよ。」
最後のユキハネの言葉は水道の石造りの中を長くこだますると、ドリーネの命が消える瞬間をあらわしたかのように、何事もなかったかのように消えていった。



 目を開けると、いつもの見慣れた天井だった。
「ご主人様、おはようございますクポ。」
バチバチと焼ける薪の音はいつもの暖炉。挨拶をしてるのはいつもの白い豚。
「・・・夢?」
上体を起こしながら周りを見渡すが、いつもと変わらない部屋だった。
「おい、俺は・・・普通に寝て、普通に起きたのか?」
「なにいってるクポ?だいぶうなされてたみたいだったクポ。悪い夢クポ」
どうやら夢らしい。いつものようにLSのメンバーリストを開くが、ドリーネもしっかりいる。
「・・・あぁ、最高にクソ忌々しい夢をな。」
言いながらユキハネはタバコに火をつける。
「さーて・・。今日の冒険はなにしようかねえ。」
モグハウスに差し込む陽光がまぶしく目を細めながら、本日一本目のタバコはいつもよりうまい気がした。





久々の日記じゃない小説。
LSでよくドリが「イカ」の話をしていたのを思い出して、イカになってもらったwwwwwww
ちょこっとだけど盛大にネタバレが含まれてますが、それとなくごまかしてますwwww
夢オチですがねw
終盤の俺のブラポンから先がやりたくてつくったようなもので、実際に自分らがやってるPM攻略とは一切関係ありませんwwwwww
だいたいマスターを誘拐する物好きg・・・あれ?誰かキt・・・。ぎゃあああああああああああああああああああああああ
・・・・・マスター、かわいいよ。LSで一番かわいいよ(ぉ

あ、ちなみに最終回ってタグですが、うそですwwwwwwwwwwwww
最終回っぽかったからつけただけで、最終回じゃないですwwwwwwwwwwwww

追記
いろいろふんだんにネタをちりばめてます。
主にロボットアニメネタ。いくつわかるかな?ww

追記2
「~~~俺たちの近いだろ?」
もちろんそんな誓いしてませんwwwwwwwww
ドリとはこう、先代からの因縁のあるライバル的な立ち位置にいてもらいという設定w
フィクションネタに関してはかなりの勢いで美化してる部分が・・・
Nitor

Arrangement Lyrics : Yukihane&Momimo



朝 目が覚めて
真っ先に思い浮かぶ
舌のこと
思い切って 縄張りを目指した
「どうしたの?」って
聞かれたくて
赤いスコハネ ストライクサブリガ
はいて 出かけるの
今日のあたしゃぁ
お値段以上!

ニトロ 負けてしまいそう
強いだなんて絶対に言えない
だけど メテオ
目も合わせられない
皮に恋なんてしないわ
あたし
だって黒帯<きみ>のことが
・・・欲しいの

POP時間に出遅れた
土砂降り<ブリザド>の雨が降る
カバンに入れたままの
ハイポーション うれしくない
ためいきを ついた
そんなとき
「しょうがないから誘ってやる」なんて
隣にいる パーティが笑う
ゴングの鳴る音がした

ニトロ 息がつまりそう
亀<やつ>に触れてる右手が
痺れる 高鳴る胸
阿修羅夢想拳
手を伸ばせば届く距離
どうしよう・・・!
思いよ届け 黒帯<きみ>に
お願い 時間をとめて
泣きそうなの
蝉張れなくて
死んでしまうわ

ニトロ ハイポつきてしまう
もう会えない 近くて
遠いよ だから
ニトロ 蝉つないでなぐりたい
もうバイバイしなくちゃいけないの?
今すぐ あたしに
逆鱗
・・・だしてね




~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

初音ミクオリジナル曲替え歌シリーズ第三弾
なぜいきなり第三弾なのかというと、1と2がまだ製作途中で、第三弾が先にできてしまったから。

LSで最初のモンクさんの黒帯への羨望の曲。
にとりさん、黒帯取得がんばって!!


ボカロ好きの間ではあまりにも有名な原曲
http://www.nicovideo.jp/watch/sm1715919

歌ってくれる人募集なオケ
女性キー
http://www.nicovideo.jp/watch/sm3701595

男性キー
http://www.nicovideo.jp/watch/sm3701642
『おはよう』
野営とは身体中がいたくなる。
ワジャーム樹林にて夜を明かしたらユキハネは伸びをしながらリンクパールに吹き込んだ。
同様に『おはよう』と口々に帰ってくるのを確認しながら、引き出したリンクリストに見た名前に嫌な予感を覚える。
(まさか…。そんなはずはない。)
落ち着きを装いつつ、鎧類を全て脱ぎ捨て鞄に放り込み、代わりに今一番のお気に入り、過去のバストゥークの門前で売られていたキキルンの被り物を取り出して被った。下着に着込んだ水着と白いサブリガが光る。
取り合えずアトルガンの街に戻る帰路を蹴ると、路地向こうのもう一つの広場に見なれた人物が行き倒れているのが見えた。
(やはり…)
一度見てない振りで通り過ぎると、すぐさま『おい』と呼び止める声がパールを揺らす。
『残念だったな。俺にレイズはできねぇ』
『お得意のシャウトがあるだろ。』
『へいへい。』
行き倒れの竜騎士の死体は憮然とした態度で飽くまでもレイズを要求する。ユキハネはため息混じりに死体の上に腰を降ろした。
『おい。座ってんじゃねえよ。』
『なんか文句あんのか?帰るぞ』
『すんません…。ユキハネさん!お願いします!』
腰を降ろしたままひたすらにレイズを要求するシャウトを繰り返す。ユキハネはこんなことで体力を消耗したくはないため、かなり手を抜いたシャウトをし続けた。
五分程度すぎた頃、一人のヴァラーサーコートを着たナイトが足を止めてレイズを詠唱してくれ、死体【ピコマロン】は歓喜した。
「あ、ありがとうございます!」
起き抜けに声をはりあげ、謝辞を並べるピコマロンをよそに、ユキハネも頭を下げる。
「我が師の不甲斐ない窮地をお救い頂き、感謝いたします。」
言いながら頭を下げると「が、がんばって下さい。」と言い淀んだナイトの声が気になったが、早々に立ち去ったナイトの背中を見送り踵を返したユキハネは、背後にいたピコマロンに目を向けると、柄にもなく吹き出していた。
「いつのまに抜いでいたんだよ」
「いやー、やっぱ不甲斐なくても師匠だろ?」
「ははっ!なんの師匠かわかっただろうな」
久々に見た自らの師のサブリガの白さは、その輝きに憧れたあの日と少しも変わるところはなかった。今は、こうして肩を並べながら白サブリガを履いていられることが、ユキハネにはなによりも嬉しかった。
「キキルン買わねーの?」
「俺は俺のやり方でサブリガを輝かせる。」
「さすがだ。それでこそ、我が師。」

言いながらふたりのサブリメンは、アルザビを目指した。




先日のレイズの件について。
振り返ったとき、かずにーはぬいでた余りのショックに一本書いた。
こうして見ると、間違いなくあのレイズしたナイトさんは後悔してるよなwwwwww
「終わったじぇ。」
「今日はここまでか。」
朝方に迫りつつある夜の終わりのル オンの庭は気味が悪い程静かに静まり返っていた。フィールド オブ ヴァラーの教練に武器スキルの習熟を噛まずた戦闘を一気に終えたユキハネとコウテンカは大きく息を吐き出しながらその場に座り込んだ。ポーチからタバコを取り出し、当たり前のように指を鳴らすと、ジュっという紙が焼ける音と共にユキハネの口から紫煙が立ち昇った。
「なにその新技。お前、キモいぞ。」
「普通に火つけんの飽きたんだよ。どうせ魔法なんだから触らなくても火つくし。」
「指を鳴らす鳴らす必要なんてねーだろ」
「うるせーなぁ、ったく。」
テンカは毎回この細かいことをついてくる。古い友人ながら、時々うざったいこともあるが、ユキハネはすでにこういう奴なのだと割り切れるようになった。これでなまじっか顔がよくて、派手な戦闘を好むタチなため、やたらモテるのがテンカである。
咥えたタバコがあらかた灰になったのを確認してから残ったフィルターを燃やし尽くして、ユキハネは立ち上がりテンカを見やる。
「帰るぞ。」
地面に広げた装備をかき集めたちあがったユキハネは教練書に向かった。
「じゃ、俺はここで。」
教練書に記された特殊なデジョンで自国バストゥークへ去ったテンカを尻目にユキハネは教練書では帰らずに天空から地上へ降りる、さながら光のバベルの塔とでも言うべき神々の間の転移装置へ向かった。
転移装置とは地上とこの天空の庭ル オンとを結ぶためにあるテレポ式のエレベータで、このル オンの庭をそもそも作り出したジラート人たちの遺産だそうだが、今のユキハネにはどうでもいい話だった。昔の人間が何を考えこんな物を空に飛ばそうとしたのか。確かにロマンのある話ではあるが、それ以上に魔法人形の巣のようなところでろくに魔法が扱えないのでは、ストレスの溜まる戦い方になる、とさえ思った。もっとも、一万年もの永い時をただ、天空を彷徨い続けただけの遺跡に人などいるはずがないのは至極当然の話で、命を持たない魔法人形と空を自由に飛ぶ鳥のみが息づく地であれば、極端ではあるが、納得せざるを得ない、というところだった。
古代へそう思いを馳せていたユキハネの視界は、巨大な聖堂へと変容していた。
神々の間と呼ばれる空へと渡るための回廊への地上側の終端地。転移装置を空のル オンへの直通電車に見立てるなら、さながら駅とでも言う場所にあたるこの場は、地上のジラートの遺跡、ロ メーヴの中にある。
直径五メートル程度の円に紫色の光が満たされ、中央から魔力が吹き出し、それにより発せられた同心円状の波動の流れによりプレートを波立たせる。ユキハネはその中心にいた。
今日はここでピバックするつもりで降りてきた場所であり、プレートから降りたユキハネは壁際へと身を寄せ、カバンと武器類を床に下ろした。そのまま腰を下ろしてポーチから更にマルボロを一本取り出し口に咥えると、またパチンと指を鳴らして火をつけた。一息に吸い込んだこの有害な煙を大きく吐き出しながらポーチから更にケータイを取り出してフレンドリストを開くと、この時間には珍しい名前を見つけ、その人物の詳細情報を引き出す。
場所は南グスタベルク。青魔導士の出で立ちで鍛錬を行っている様子だった。ケータイの画面の端に表示される時刻は三時半。
『グスタの朝焼けが好き。』
不意に知ったタルタルの声が反芻される。
『新しいジョブを始める時は、いつもグスタでやる。』
昨日話したモミモがそう言っていた。
(いい時間だ。久々に見に行ってみるか。)
一度降ろした荷物を再度纏めたユキハネは、そのまま一目散に神々の間の外に駆け出した。

ロ メーヴに出てすぐ目の前にある教練書から自国バストゥークへデジョンで降り立つと、そのまま門を目指し街の外に出る。駆け出しの頃に何度も出入りした門から出るのも久しく、ユキハネは柄にもなくセンチメンタルに浸っている自分に内心で自嘲した。おまけに海が目の前にある開けたグスタベルクの塩気の混じる砂漠の夜風がそれをあざ笑うかのように追い討ちをかけている気がした。
砂漠をひたすらコンパスと月の方角を頼りに西へ進み、枯れた谷のすぐ近くの温泉地帯につき、目的の人物を探すが見当たらない。ため息混じりに取り出したケータイからその人物へ唐突なダイヤルをして、応答されるやいなやそのまま感情のままに言葉を吐いた。
「予想とは常に外れるものだ。特に俺のはな。」
『どうした?急に』
相手はすぐさま返してきた。唐突な展開に相手も動揺しているのがわかる。
来た道を折り返すようにまた走りながら、ケータイは通話状態を保つ。
「女を探す鼻は効くつもりだったが、大したことはないらしい。」
『だから、なんた。』
走るのを辞めずに相手の苦笑混じりの苛立った声に耳は向く。このあたりでは、特に自分に寄り付く敵はいないため、注意などはなからするつもりはなかった。
「そのレベルでグスタと言えば、温泉か山の上だ。温泉に向かった。」
『残念。後者でしたー。』
嘲笑混じりの声はミスラ特有の高音だ。ミスラは男も、軽く柔らかい高音の声を持つことで有名である。
「いま山上るとこ。」
良いながらユキハネの眼前には、すでにこのあたりで一番高い山の登山口が開けている。大したことはないので自慢にもならないが、グスタの地理は頭の中に焼き付いていると思っている。地図を開くまでもなくその細い登山口に足を踏み入れ、一息に駆け上がった。
目的の人物は山を登り、すぐにいた。
「また、続けるのか?」
「いやー。リフレも切れたし、もうあがるとこ。」
「そうか。三十分だけ、俺に付き合わないか?ちは。」
ユキハネの言葉にチハヤは綺麗に顔に疑問符を並べる。
「なにしたの?急に。」
そのチハヤの顔を真正面に見たユキハネは山登りで荒れた息を整えるように少しだけ呼吸を深くすると、溜めた言葉をゆっくりと吐き出した。
「昨日、もみたんと話した。」
「うん。」
チハヤは顔を灯した懐疑の色を吹き消すと、ユキハネの言葉に耳を傾けると表した。
「駆け出しのころここで鍛錬をして、一息つくころには夜が明ける。若いころは三日程度でも貫徹の鍛錬は苦ではなかった。夜が明けたときの朝日の輝きに、あの時はまだ知らなかった世界に思いを馳せていた。」
「そうだね。始まりのときはどこに行くにも冒険だった。」
チハヤは先を急かしもせずに、ただユキハネの言葉に相づちを入れる。
「そうだな。俺はグスタを始めて出たのは、いきなりウィンダス目指したときだった。」
「まだ知らない国に行くのはどこにいくよりも気になるよね。」
「そう。リージョンマップの位置関係だけを頼りに、地図もない、全く知らない土地を走った。地図があるコンシュまではよかったが、コンシュを出たときには途方に暮れた。砂丘は全く分からなかった。砂丘の入り口入ったとき、砂の白さは雪とまちがったっけ。」
「そっかー。白いよね、あそこ。」
「うん。あのコンシュ側の入り口にガードいるだろ?」
「うん。」
「あいつの脇で座って休憩してたときにさ、目の前であそこのゴブに一パーティ丸々惨殺されててな。」
「うわ。それきっついわー。」
チハヤは驚きに目を剥いて、ユキハネの顔に食い入るように見つめた。ユキハネは少し上向き加減に、沈む時をまつ月に視線を向けている。
「ああ。それを見たときにびっくりした以前に声も出なかったわ。でも、大丈夫だったんだ。」
「どうしたの?」
表情を目まぐるしく変えるチハヤを視界の端に抑えているユキハネは、少しだけこのときのチハヤが可愛いと思っていた。表情には出さずに、ただ淡々と話すユキハネは完全にカムフラージュしているつもりだった。
「そのときは気付かなかったんだけど、隣にいたひとが消えてたんだ。そして代わりにチョコボ跨がった赤い外套の女の人が表れた。表情も、種族も確認する余裕はなかった。鮮やかに惨殺された人達にレイズをして回ると。すぐにその場でまた消えたんだ。最後に残した【気をつけてください】で同じ言葉を話す人だと気付いて、慌てて『日本人ですか?!』って呼び止めた。でもすぐに消えて。天使に見えたなぁ。あの時は。」
不意に笑顔を灯した表情で、ユキハネはチハヤに顔を向けた。チハヤはそこに同じような穏やかな笑顔を返し、「そっかー。」と頷いていた。
「んで、隣の人が戻ってきて『日本人ですよ。』って笑いながら返してきて。今思えば、あれはリアルに恋だったんだな。もしかすると、マスターより前のマジな初恋かもしれん。」
「うっは!」
そこで声を荒げで笑ったチハヤにつられ、ユキハネも笑う。なんか昔の自分をネタにしているのにあまりにそれは、それほどまでに可笑しかった。
「それで?」
仕切り直しの言葉を聞いたユキハネは、可笑しさの余韻をそのままに、また口を開く。
「そのままウィンまで連れてってもらったよ。タロンギとかいたあたりで、かずにーが起き出して。『ゆっきーはタロンギでなにしてんだ?』とか突っ込んでさ。『なんか。女の人とデートみたい。ウィンに連れてってもらってる。』って言ったら、『そんな羨ましいやつ知らん!』って、怒っちゃった。」
「羨ましいんだ。あの人らしいね。」
「だろ?それが俺の始めての冒険、かな。あの頃は楽しかったよ。」
最後に笑いかけた時に、そのまま時計へ視線を落としたユキハネは、次にもう一度月を見上げると「そろそろだ。」と口にした。いつもの硬い表情を顔に張り付かせると「行くぞ」とチハヤ促す。チハヤもどこへいくのか悟っているらしく、黙って後に続いた。慣れている、と思っていたのは下だけだったらしく、山の上は何度か道を間違えて曲折を繰り返しその時に間に合わないかと思ったが、山頂についたタイミングはピッタリだった。
「くるぞ。」
そう言ったユキハネを待っていたかのように、陽光が山をえぐり出し、続いて日の本体が山から確実に顔を見せる。
「おおー!」
チハヤの歓喜の声を受け更に日は確実に大きくなり、今日という日をもたらし始めている。
その陽光が、確実に一日の活力を湧かせ続けていることを感じながら、ユキハネはその光景に見入った。
「久々に見た。」
次にユキハネが口を開いたのは、日が全てのぼり切った後だった。
「付き合ってくれてありがとう。これを君に見せたかった。」
「うん!ありがとう。こんなにちゃんと見たのは始めてだよ!すっごいキレイでびっくりした!」

チハヤの興奮は激しかった。グスタの朝焼けの色はユキハネの記憶と少しも変わるところはなかった。動き続ける今日と朝焼けの秘めた記憶とを胸に抱き、二人は下山し、街へ戻って行った。




以上、俺の昔話デシタ。ワハハ。
今回は会話構成での回想シーンという新たな試みをしてみた。
文章がくどくならないように注意したが、多分明らかにくどいよね、、、
これはまだまだ経験が必要だわねぇ。
なんかエロい?wwww
気のせいだろ?wwwwwwwwww