かぁごめ かぁごめのなか誰そ彼の朱（あけ）に落つ
踊る祭り囃（まつりばやし） 噎せかえる人垣
連ぬる提灯の狭間に ゆらぁり影
孤面「おいでやおいで」丹（に）と笑み手招き
・・・嗚呼・・・ぁ・・・あぁぁ
右手（ウノテ）に朱く滴る甘ぃ 林檎飴
左手（サノテ）を引く少女繋ぐも見ず知らず
虚ろ目 鬼火 蒼黒く揺らめき
祭り囃背向けし 空蝉（うつせみ）の森に
蝉時雨（せみしぐれ）と共に憂いに戯らば
十を数え振り返り縷々（るる）と口遊み（くちずさみ）
「ねんねんおころりよ」揺湯ふ（ゆたふ）子守唄
骨身深く染入りて四方は丑刻
朔の夜 這い出づる
怨み 辛み 妬み 悔闇（くやみ） 憎染み
夥しき腕（かいな）
彼方(あちら) 此方(こちら） 其方（そちら） 何かた(どちら） 伸び出でる
孤面囁く 「ほぉら逃げしゃんせ」
踏みしむ跫は
ゆらり どぉろり べちゃぁり じろり ぐるりと
孤面は指差すも
彼方 此方 其方 何方 せせらせらし
佇むその子手引き参道駆けれど
九十九折（つづらおり）の鳥居 歪む石畳路（いしたたみじ）
こだませしーかーらーこーろーかーらーんー 鼻緒ぷつりと
卒璽に此ノ子引き攣りて含み笑えば
ゆ び て ひ ら き
真ん丸な眼が
見開き 血走らせ 這い摺り 廻らば
朽木に 逆さ吊り
彼方 此方 其方 何方 宙ぶらぁり
女童（めのわらわ）問ふ 皺嗄れ（しわかれ）声で
「後ろの正面・・・ だぁれ？」指差す
目隠し鬼さん 夜明けの晩に
鳴かずの鶏は 首ちょん切られ
「あわれなり」
朔ノ夜 這い出づる
怨み 辛み 妬み 悔闇 憎染み
夥しき腕
彼方 此方 其方 何方 伸び出でる
孤面嘲り（あざけり）
「ほぉら つ か ま え た」
踏み染む 跫は
ゆらり どぉろり べちゃぁり じろり ぐるりと
籠目駕籠（かごめかご）の中は
何時何時 出やる 出やれずに
小止み咽く 消ゆ・・・
間違ってたらごめんなさいｍ（ｕ ｕ）ｍ