- ダイイング・アイ (光文社文庫 ひ 6-11)/東野 圭吾
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★Amazonからの商品説明を引用
誰もが少しずつ嘘をつき、
誰かを陥れようとしている。
記憶を一部喪失した雨村慎介は、自分が交通事故を起こした過去を知らされる。
なぜ、そんな重要なことを忘れてしまったのだろう。
事故の状況を調べる慎介だが、以前の自分が何を考えて行動していたのか、思い出せない。
しかも、関係者が徐々に怪しい動きを見せ始める……。
俺をみつめるマネキンの眼。
そいつは、確かに生きていた。
純粋なサスペンスを期待して読むと・・・
オカルトな部分とかにちょっとめんくらっちゃうかもしれないかな・・・。
ちょっとネタばれの部分もはいっちゃうけれど感想。
(嫌な人はスルー)
自分の中に負い目があるとき。
またそれを隠した時に人の目というのは異常に恐ろしく映ると思う。
すべてを知っている。
あなたのこと分かっているわよ。
そんな風に。
それが自分の過失によって死んでいく人から向けられて物だったならば。
その目に見つけられたならば。
タイトル通りのダイイングアイ。
それは堪らないと思う。
堪らないの一言ではすまないだろうと思う。
罪は償いきれなくても償うための方法をとるということは
ひょっとして事故を起こした側にとっての再生でもあるのかもしれないと思う。
被害者の家族だったらやりきれない加害者たち。
マネキンとなった彼女の呵責はダイイングアイの力だけじゃなく。
それは本来当たり前の呵責ではないかと思ったりもする。
そうであってくれないと・・・私は嫌だなと思う。
そんな感想。