もらった漫画・・・人間交差点。
※もらったのは「コンビニコミック」です

人間交差点 (1) (小学館文庫)/矢島 正雄
¥610
Amazon.co.jp


実は高校生のときに全巻読破しました(笑)

その当時、近所の古本屋で1冊100円で売っていて。
お昼ごはん代として500円もらっていたのだけれど
親に内緒で100円は漫画Or小説に廻していた(笑)

今思うと・・・
女子高生って響きの似合わない子だったな~ガーン

周りはちょうどホットロードとか読んでて
まぁそういうのは「誰かに借りれば」読めるけれど
人間交差点や成年漫画は誰も持ってなくて

近所のお兄ちゃんか
塾の先生とか、バリバリオタクだった国語の先生から借りるか
自分で購入するしかなかった。
なので・・・周りが読んでいるもの=借りる。
周りが読んでいないもの=買うとなっていたので・・・

人間交差点やら
はぐれ雲(ジョージ秋山)やら
内田春菊やら
手塚治虫やら
梶原一騎やら(←え?)

私の本棚は
女子高生とは思えないものが並んでいた。


あの当時の私は・・・
自分がまだ体験していない大人の世界や大人の事情や
「色々なものを背負って生きる」とか「運命」とかに触れたかった。
大人になるってなんだろうとぼんやりと考えていた。

思春期の特有の「私って何」の疑問に
成年漫画か答えてくれるような気がして、成年漫画を読みふけっていた。




で、現在36歳。
いい大人と呼ばれる年齢になったわけですが。
先日、友人がくれた本の中に、あの頃読んだ「人間交差点」のコンビニブックがあった。(
なつかしいなーと思いつつ読んでみた。

あの頃は、この作品の中にでてくる登場人物たちの背負う物語や、
運命に翻弄されつつも「生きる凄み」に圧倒されていた気がする。
今読み返すと「人間っていいな」と希望で胸があつくなる。

高校生のときにはまだわかっていなかった・・・
この漫画の中に出てくる登場人物並みに過酷な運命をすごしているわけではなくても
人は何かしら背負っていることを理解したこと
自分もほんの少しではあるけれど背負っていること
ほんのすこしの経験値でしかないけれど
希望を見る、前を向くということで
心があったまることを年をとることで理解したように思う。

いろんな登場人物が過去を悔いたりいろいろあっても
すこし古臭いまじめな画風の登場人物は
最後やさしい顔をしている。
そこにはまちがいなく希望がある。
その希望と未来は胸を温めてくれた。

高校生の頃よりも、
しみじみといい漫画だよなと思った。

20年ぶりに読んでみてよかったと思う。