奈良出張時に行きで一冊読んでしまったので
帰り道に京都駅で買って読んだ本が・・・

長い腕 川崎草志
長い腕 (角川文庫)/川崎 草志
¥620
Amazon.co.jp

[ 内容 ] Amazonより
新人作家の登竜門たる、第21回横溝正史ミステリ大賞を受賞した話題作である。ゲーム製作会社に勤務する主人公は音楽と読書、そして孤独を愛する女性。現在の仕事に大きな不満はないが、同じ場所に居続けることを好まないため、会社を辞めしばらく故郷・愛媛県の小さな町に帰省しようとしている。ところが同僚の変死事件と、故郷の町で起きた女子中学生による殺人事件とに共通のキーワード「ケイジロウ」を発見し、調査を始めることに…。

●感想
はじめのうちはゲーム会社を舞台にしているので、業界用語がやたら多い
なれてないとちょいと読みにくいかもしれない。
ITやらかんやらのハイテクを駆使したサスペンスかとおもったら

さすが横溝正史賞

因縁・怨念といったどろどろとしたものが、ぞろぞろとでてくる。
途中からどんどん引き込まれていった。
ミステリーのトリックよりも、グロテスクな部分のところが面白かった。

この小説の中の重要なキーワードとして【ネット社会】がでてくる。
そこに潜む悪意も描かれている。

自分自身はこんなかんじで、本当に赤裸々に日記しているのだけれど。
(自分のルールは知り合いの本名と顔をさらさない程度で。同調をもとめるというよりも、ほぼ記録としている部分が多い・・・。)
エロコメントがたまーにつくくらいで、一度も悪意のある行為にあったことが無いのだけれど。
(単に幸運なだけかもしれないけれど。)

たまに・・・
ぞわっとするくらいの悪意に満ちたことをする人や
何かを呪っている人を見かけることがある。


一人悪意をつぶやくくらいは誰もがもつ暗黒面としてわかるけれど
意図的に【誰かが不幸になる】ことをやる人・・・。

この本の登場人物ほどではなくても、実際にいるという現実を考えると、怖くなったりもする。